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顔を会わせた場は騒がしく*:..｡o ページ8

嶺亜sidi
1年前の話
リビングで普段通りすごしている……
とは反対で。
普段なら騒いでる俺らも静かに
スマホやらおもちゃやらで遊んでる。
理由は簡単だ。
今日は俺らに新しい弟が来る日。
黎が来た日なんかはこんぴーと
4年差だったけど今日来る子は黎と6年差だ。
産まれたのは1ヶ月前だけど検診とうのことで
新しい弟は病院にいて弟が産まれた時
病院に行けなかった俺らは今日が初対面だ。
それらのことがあってみんなどこか
落ち着かない。
1番ソワソワしているのは黎で
黎にとってははじめての弟。
赤ちゃんができたと報告された時から黎は
「お兄ちゃんになるの？」
「弟かな？妹かな？」
とかなり興奮気味だったがいざご対面と
なると嬉しいとか心配だとか
色々な感情で押しつぶされそうになるだろう。
黎以外がみんな体験したことのある気持ち。
口には出さないけどみんな思ってた。絶対。

黎以外が体験したことといえば
赤ちゃん返り、これもそう。
最初は「お兄ちゃんになる！頑張ろう！」
って気持ちでも赤ちゃんにつききっきりな
親、兄を見て寂しくなってしまうのが
全員あった。
いくら兄が数人いて赤ちゃんの面倒を
みたとしても兄弟全員に構ってあげれる
余裕はない。なにせ大人が居ないのだから。
黎は心配だ。本当に。
まぁ、赤ちゃん返りもいい体験。
でも赤ちゃん返りが、心配なのではない。
黎は6歳、最近入学したばかりの小学1年。
ここ最近は末っ子でもお兄ちゃんっぽい
言動が増えてきた。
黎は赤ちゃんにつきっきりになる兄を見て
上手く甘えられるの？
そう俺たちの中でも心配がどこかしらで
つのっていた。
少し暗い表情をしていたのを破ったのは
チャイムの音だった。
俺らの肩はビクッと震えた。
そして目を一瞬だけあわせ玄関まで走った。

立っていたのはママだけだった。

れい「おかえり！
ね、ね、男の子？女の子？」

そう目を輝かせ言う黎は
早く赤ちゃんに会いたい！
というのが丸見えだった。
うちは性別を目で赤ちゃんを見てから知る
というのがどこからかうまれたルール。

母「わかってる、でも玄関でいいの？」

琳寧「りんねはいいよ、早く見たいし」

ママの問いに即答で答える琳寧に
黎と同じテンションじゃねぇかwと心の中で
笑いながらも口には出さず琳寧の答えに
頷いた。

父「わかったわかった。」

と言い玄関に入ってきたのはパパで手には
小さな口だけ見せた白い布に
包まれた赤ちゃん。パパがしゃがむと
パパにみんな群がる。

父「行くぞ？」