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「A！あっち行こ！」
美月に手を引かれ人混みの中に消えて行く。ふわりと香り柑橘系の美月から香る良い香りが花を掠め夢心地になる
「この服Aに似合うと思うなぁ」
それは黒のパーカーと白のダメージジーンズに赤色のチェックのシャツが腰巻きにしてある服を勧めてきた
『そ、そうかなぁ？』
これは夢だ。私と美月が初めて出掛けたときの映像。その日は凄く楽しくて幸せな時間で絶対に忘れたくない”想い出”
すると視界が真っ黒に染まりひやりと冷たい感覚体を襲う。目を瞑り光を待つと優しく温かい光と会いたくて触れたかった人の声が鼓膜を揺らす
「A。8歳のお誕生日おめでとう！」
「はい。ケーキよ」
薄暗い部屋に揺れ動く火は周りを薄く染め上げ3人の仲睦まじい家族の影を映す。真っ白なショートケーキに刺さった8本の色とりどりの蝋燭
『すごく美味しそう！ありがとう！お父さん！お母さん！』
ぐいっと頬を上げてにっこりと笑う。この年で私の誕生日会は終わった。その次の週から両親は多忙な日々になった
その日から両親とも話さなくなり私が寝静まった頃に帰宅して私が起きる前に仕事に行く。そんな毎日でいつの日かそれが”当たり前”と言う認識となってしまった
だが唯一の救いだったのは祖母。いつも暖かく迎え入れて料理も教えてくれる母代わりのような存在だった。家に変えれば数枚の万札と両親2人からの手紙が週に一度置かれておりますそれが両親との会話
そんな事を考えながら目に映る暖かくも冷たい記憶が次々と流れ出す。それはまるでその時の私が消えてしまうかの様に
ズキリと頭に走った鋭い痛みはどんどんと増して行き涙が零れそうになる。その時ぎゅっと強く優しく抱き締められる。鼻を掠めた香りは何処か懐かしく温かい香りで溜め込んでいた涙が溢れ出す
「よく頑張ったね。Aは偉い子だ。辛かったね。いっぱい泣きな」
聞き覚えのある声は私を褒めて慰める
『お、お婆ちゃん？』
声が揺れ泣き声と共に情けない声で尋ねる
「ふふっ。それはどうだろうね？Aは今までよく頑張った。だから次は自分の生きたい様にすれば良い。何時までも未練がましくしがみついてんじゃ無いよ。でも。たまには思い出して」
その声は優しく私に言い残し消えて行った。その次に耳に届いたのは4人の声
「A！」
少し目を開けると心配そうに見詰める4人の姿
私らしく生きるよ。お婆ちゃん。そう深々と降り積もる黒い雪に誓った
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睡眠(プロフ) - 心愛さん» ありがとうございます！afterstreetはもうそろそろで書き始めると思うので待っていてくださいね (2018年12月28日 13時) (
レス) id: 254dce643a (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - とても良かったです！afterstory楽しみに待ってます！ (2018年12月28日 13時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠(プロフ) - アリスさん» ひえぇ。そんな事言ってもらえるなんてとても嬉しいです！正直な所リアルで取り乱しました。更新はゆっくりかも知れませんが必ず誠心誠意頑張らせて頂きます。 (2018年12月24日 22時) (レス) id: 254dce643a (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 続き気になります。気になり過ぎて夜しか眠れません!どうしてくれるんですか！?(急に喧嘩腰) 更新頑張って下さい。 (2018年12月24日 20時) (レス) id: 1cdc7ebe20 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます。この作品を気に入ってくれて。しかも泣けてくるなんて言う感想なんか初めてです。皆さんの期待に添えるよう投稿頑張ります (2018年12月24日 7時) (レス) id: 254dce643a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡眠 x他1人 | 作成日時：2018年12月23日 0時
