1話 ページ2
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ここは、ポートマフィアのビル内にある五大幹部の1人の部屋だ。
紙にペンを走らせる音が響く中、大きな振動がその部屋に響いた。
そして_________。
「いったぁああああい!!」
という少女の__________否、紛れもない私の叫び声が響いた。
この部屋の主である太宰幹部は、私の叫びを聞いて小さくため息をついた。
ペンを走らせる手を止め、呆れたような目線で私を見てくる。
太宰「君。今日コケるの何度目?」
「え?えっと………4?」
太宰「残念、7だ。」
「え!?!?そんなに!?!?」
そんなにコケたっけな、と考えていると、太宰幹部は私の方に近づいてきて、何だろうと彼の綺麗な顔を下から見つめる。
すると今度は深いため息をついて、黙って私の両脇に手を入れて軽々と抱き上げた。
私の体は直ぐに降ろされ、立たせてくれたのだと理解した。
「ありがとうございます、太宰幹部!」
太宰「次からは気をつけるんだよ。君に何かあったら、首領がうるさいからね。」
「あはは…。」
私は前に少し咳をしただけで大騒ぎした首領を思い出し、苦笑いを浮かべる。
あの人、守備範囲外の私にも過保護なんだよなあ。
コケた時に服に付いたホコリを払い、再び仕事に取り掛かる。
もうコケませんように!
数時間後。
ある程度書類を終わらせたので、太宰幹部の分も合わせて首領室に持って行く。
でも、さすがに1人では運べないなあ…。
太宰幹部は手伝ってくれないし………あ、そうだ!
「異能力『女神異聞録』________エンジェル、召喚!」
私が異能力を発動させると、私の前に金の鉄人形のような顔つきをした天使、エンジェルが現れた。
エンジェル「随分久しぶりだな。それで、何故我を呼んだ。」
「これ、運ぶの手伝って!」
エンジェル「……………………それだけか?」
「うん!」
エンジェル「………………承知した。」
エンジェルは半分以上の書類を持って、私はその残りの分を持った。
太宰「相変わらず、凄い異能力だね。天使は初めて見たよ。」
「それはそうでしょうね。…あ!今私に触れないでくださいね?エンジェルにも触れないでくださいね!?触ったらせっかくまとめた書類がパアですよ!!!?」
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ユウ(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2023年3月28日 12時) (レス) id: 9f10460f0e (このIDを非表示/違反報告)
遊牧民のポン酢(プロフ) - おぉ!面白そうだなと目をつけてました民です!夢主ちゃん可愛い…更新頑張ってくださいね!🏳 (2023年3月28日 12時) (レス) @page2 id: 2fcc676114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七瀬 | 作成日時:2023年3月25日 17時