4話 ページ5
カミュ「えと、そいつは大変だな。それでその…町の様子はどうなっているんだ？」
シスター「町はなんとも物々しい雰囲気です。逃走中の2人の囚人を追って、兵士の方々が懸命に探されています。
それに三英雄が1人、グレイグ将軍までもが囚人が来たイシという村への道を封鎖しに、自ら南の渓谷地帯へ出陣されたとか。
…あら、ごめんなさい。不安にさせてしまったわね。大丈夫、きっとすぐに悪人は捕まりますよりそれまではこの協会を宿と思ってお好きに使ってくださいな。」
カミュ「ああ、そうだな…。すまないが少し世話になるぜ。」
そう言うと、シスターが思い出したように微笑んで言った。
シスター「そうそう、あなたがたをここまで運んでくれた方が外で待っていますよ。あのお方にも挨拶していってはどうです？」
イレブン「そうですね！お礼も言わずに行ってしまったら失礼だし…。」
カミュ「そうだな。」
僕とカミュが教会の外へ出ると、なんか……フードを深く被った人がいた。
顔も体も見えない…。
カミュ「あんたがオレたちをここまで運んでくれたのか？」
「ええ。気分はどうですか？」
中性的な声だな…女性にしては低いし男性にしたら高い…どっちだろう。
イレブン「おかげさまで、なんともないです。」
「それは良かったです…脱獄囚さん。」
僕たちが驚いた隙に、その人が僕たちに向かって何かを言うと僕たちの体が動かなくなった。
カミュ「ぐっ…！お前その紋章…デルカダールの奴か！」
夢主side
「はい。あなたも1度は聞いたことあるのでは？三英雄が1人、魔導師ネビュラドールのことを。」
カミュ「お前が…！？」
盗賊…カミュさんでしたっけ。
カミュさんは信じられないという目で私を見る。
イレブン「あ、あの！」
「？」
イレブン「僕は故郷に行かなきゃならないんです！だから…見逃してくれませんか！？」
おや、故郷思いですこと。
まあ、捕らえる気なんてさらさらないですがね。
「まずは話を聞きなさい。あなた方はなにか誤解をなさっています。」
カミュ「誤解だと？」
「私はあなた方を助けるために着いてきたのですよ？見逃すもなにもありませんよ。」
おや、困惑の匂いをぷんぷんさせてますねぇ？←
「私は元々デルカダールの味方ではありません。私の出身国は別の国ですし、何よりあんなくそ野郎共はさっさと滅びてしまえと思っています。」
イレブン「そ、そうなんですか…？」
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作者名：七瀬 | 作成日時：2021年8月12日 3時
