謎12 ページ13
Noside
母「ねえあなた、この子は私とあなたのどちらに似るかしら。」
父「僕は君似がいいな。君は綺麗なブラウンの髪にサファイアのような澄んだ青い瞳を持っている。とんでもない美人が生まれるぞ！」
母「あら、あなたったら。それを言うならあなたは星のように淡く美しい金髪にルビーのような情熱に満ちた赤い目をしているわ。どちらにせよ、すごく可愛い子が生まれるわね。」
ユーリが産まれる前の両親はとてもユーリが産まれてくるのを心待ちにしていた。
だが、ユーリが産まれた瞬間に両親の心は変わった。
母「ちょっと何よこの子！全く私たちに似てないじゃない！こんな闇のような黒い髪にくすんだ黄色の目…なんて醜いの！！あなた、まさか髪を染めたりカラコンを入れているんじゃないでしょうね！？」
父「なんだと！？君こそ、こんなに醜い子を産むなんて浮気をしているんじゃないのか！？そいつの子なんだろう！？僕たちの子がこんなに醜いわけがない！！」
母「なっ…なんてことを言うのよ！！」
「オギャー！オギャー！」
母「ッ！！うるさいわよ！！この醜女！！」
そう吐き捨て、母は赤ん坊のユーリの頬を叩いた。
そして、我が子を毛布を入れた木箱に入れてスラムに捨てた。
？「この子は…？…大変だ！すぐに温めてやらないと！」
ある少年がユーリのことを抱いてスラムにいる他の子供たちの元へ連れていった。
そして、みんなでユーリを抱きしめ温めた。
その間にある少年は近くの子持ちの民家へ行き、ミルクを貰ってきた。
ブ「ほら、飲んで。…よしよし、怖かったね。大丈夫。これからは俺たちが一緒だよ。俺はブライダル。よろしくね、…ユーリ。」
ブライダルはぱっと思いついた名前をユーリに付けた。
その後、ユーリはブライダル達と共に生きた。
ー4年後ー
「兄貴！見ろよこれ！ゴミ箱の中に食われてねえし腐ってもねえリンゴを見つけたぜ！」
ブ「おお！すごいなユーリ！」
「だろ？」
得意げに笑うユーリをブライダルが撫でる。
ユーリは取ってきたリンゴを持っているナイフで1口サイズに切った。
「お前らリンゴだぞ！それぞれ1個ずつだ！」
？「ホント！？やったあ！流石お姉ちゃん！」
「そうだろ！やっぱスインは可愛いなあ。」
ス「えへへ。」
ユーリの後にスラムにいた女性が女の子を産み、その子はスインと名付けられユーリに懐いていた。
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作者名：七瀬 | 作成日時：2021年7月23日 2時
