Petite lumiere 21 (ページ49)

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2人が家を出て行って、宏太もバタバタと準備をしてる中涼介は暗い顔をしてため息をついている

彼の中の気持ちを100%理解することは出来なくても、少しでも彼の中の負の気持ちを分けてほしくて何度も何度も踏み込もうとしたけれどいつも涼介は大丈夫だよ、と言ってまた距離を置くのだ

涼介と裕翔と侑李は、俺と宏太の兄ちゃんの子ども。
兄ちゃんは長男で涼介は俺の両親にとって念願の初孫だったし、兄ちゃんと俺たちは年齢が離れていて涼介と末っ子の俺はたったの12歳差。

兄ちゃんの家はすぐ近くだったから涼介と俺は兄弟のように毎日一緒にいたし、双子が生まれた時も俺の弟のような感覚だった

そんな涼介は小1で兄ちゃんと宏太の影響もあってサッカーをはじめて、この調子だと高校もスポーツ推薦で決まりそうなんて言われていた中学３年生の4月にあの事故が起きた。

後から聞いた話だけど、
あの日は涼介の練習試合を彼らの両親は見に行ってて3人で帰ってる途中に飲酒運転の車が猛スピードで走ってきて避けきれなくて運転席と助手席にいた2人は亡くなり、後部座席にいた涼介はなんとか命を取り留めたらしい。

涼介は救急車が来たときまで意識があったらしく変わり果てた両親を見て激しく取り乱していたみたいでそのショックからなのか2週間もの間、目を覚さなかった

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