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涼介はビクンビクンというように全身がずーっと動いていてその度に瞼が開く。
ときより呼吸が上手くいかないのか、サチュレーションが急降下するみたいでアラームがちょっと鳴るというのを繰り返している
なにが起こっているのか全く分からないけれど、涼介は体を反らせたり手足を大きく動かしたりとにかく痛そうなのに動き回るから肩をさすることしかできなかった
2人で言葉も交わさずただただ涼介のそばにいると、突然ドアが開いて薮くんがやってきた
薮「 おはよう。ちょっと話したいことあるんだけど、移動する?ここでも大丈夫だけど。」
雄也「 ここでお願いします 」
薮「 了解。軽く聞いたかもしれないけど昨日の夜中に入れてた強い薬が切れてこうやって動くようになったのね、サチュレーションが急激に下がってアラームが鳴ってこっちも気がついたんだけど、
その時にはもうベッドから両足が投げ出された状態で落ちちゃうところだったの。
だから柵を付けたんだけど今も分かるようにそれでもベッドから落ちる可能性が十分にあって、
やりたくないんだけどこの場合は拘束バンドで手足を止めるのが1番安全な方法なんだ。
これには同意書が必要なんだけど、付けると涼介は動きたくても動けないからかなり苦しいし痛いと思う。
だからちょっと考えてみてほしい。」
「 薮くん、これって薬で止めるとかはできないの?」
薮「 うーん、今これはジストニアっていう症状で筋緊張が起きちゃうものなのね。
で、今涼介が飲んでるてんかんの薬が結構特殊なもので飲み合わせが良いもの悪いものがかなりあって、そのジストニアを抑える薬との相性を調べてから飲み始めないと大変なことになるんだ。
だからいつになるかわからないけど
投与はその検査の後になる。
厳しいことを言うと、効果は期待しないほうがいいかもしれない。」
どうなるんだろうと漠然とした不安が心の中をぐるぐる駆け回る感覚がした
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作者名:らぷ | 作成日時:2022年8月13日 1時