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涼介が生まれる前から両親の関係は最悪で、赤ちゃんが生まれたらきっと父は家族にもっと関心を持って手伝ってくれる!と母は思ってたけれど涼介に重い障害が分かって父はとうとう家を出て行ってしまった
そんな母は父が出て行ったのは健康に生まれてこなかった涼介のせいだと言って、幼かった俺と大貴も鮮明に覚えてるけれど思い出したくもないぐらいの激しい虐待を繰り返した
ご飯を与えないのは当たり前で、未熟児で生まれた涼介は体が弱くてよく熱も出してたのに病院にも行かせず泣き声がどんどん弱まっていく涼介のことはよく覚えている
母は外では普通の母親を演じていたから仕事にちゃんと行っていて、母がいない間は俺と大貴で涼介を必死に守っていた
母は夜あまり帰ってこないようになって気が付いたら母のお腹には子供がいた
お腹が大きい、と分かるようになってからは夜は家にいて泣きながら涼介をさらに激しく虐待していて今思えばきっと、お腹の赤ちゃんの父親と別れてどうしようもない気持ちを涼介にぶつけていたのだろう。
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#→←今までもこれからもきみの隣で (重度知的障害,自閉症)
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作者名:らぷ | 作成日時:2022年8月13日 1時