Petite lumiere 21 (ページ22)

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酸素マスクは外して、この痛がり様は宏太の想像以上だったみたいで看護師さんはナースセンターに戻ってちょうど休憩に入った宏太と俺で涙で顔がぐちゃぐちゃになった涼介の頬を触る

宏太「ちょっとこれは夏休みに長期入院だね。血液検査によってはカテじゃなくて移植かも」

ふう、と息をついて外をぼんやり見つめる宏太は兄で主治医なのに気付いてやれなかった悔しさでいっぱいなのだろう。

「宏太思い詰めないでね俺もさ、このぐらいのとき親に隠して運動会の練習でリレー走って救急車運ばれたの記憶にない？笑自分の限界を知ろうとする時期なんだよ、きっと」

宏太「あったね、そんなこと。確かにそうなのかも
早めの思春期か」

「そうそう」

こんなに大きな発作は確かに幼稚園ぶりぐらいで涼介もびっくりしたはず。
外でこうならなくて良かったなと思う反面、涼介の持つ心臓の病気は俺のとは違って心筋梗塞などを引き起こす可能性がかなり高まって不安になる

宏太「本人にしっかり話して、無理をすると本当に、危ないんだって伝えるべきだよね。今まで避けてきたけど。」

「うん、そろそろ話すべきだと思う」

宏太「今日は起き次第元気そうだったら帰らせるつもりだから、おうちで話そうかな」

「そうだね大貴も一緒に。」

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