2人の世界 (聴覚障害) ページ39
・
兄大貴くん(25) 弟涼介くん聴覚障害(7)
________
朝ごはんと涼介と自分の分のお弁当を作り、
7時になった頃に涼介を起こしに行く。
小さなアパートでの2人暮らしは正直大変だけど涼介と2人だからなんだか楽しくてプラスな感情が勝つ。
俺のベッドに転がり込んで小さくうずくまる涼介。
前はお腹痛いんだと勘違いして毎朝焦っていたけれどこの体制が涼介にとって落ち着くみたい。
耳が聞こえない涼介のために目を開けたときにすぐわかる様に目の前から必ず体を触ったりして起こす。
涼介「 ぉ、あよぉ!」
大貴「 おはよう。」
手を差し出すとゆっくり起き上がって抱きついてくる。小柄な涼介だから許されるけれど朝、寝室からリビングまでは俺の抱っこで移動するのだった。
顔が見えないままの会話が好きではない涼介だから抱っこしている間は話さないようにしている。
洗面所に連れて行き、洗顔は1人でできるから俺はリビングに戻って赤とオレンジのお皿を運んだ。
さっきまでは目を閉じてしまいそうだった涼介もちゃんと起きたみたいでダイニングの椅子に座った。
大貴「 りょうちゃん補聴器付けるよ〜 」
涼介「 ん!ん!」
棚の引き出しに毎回しまっている
黒いケースを開けると透明の補聴器が二つ。
以前までは片耳だったけれど両耳にしてみたら隣のクラスで怒っている音が聞こえたみたいで喜んでいたから両耳に最近したばっかり笑
小さな涼介の手にひとつのせると手慣れた様子で付けてあっという間に二つとも付けた。
実際生活していて補聴器があることで大幅に変わることはあまりないけれど大きめの声で話したらなんとなく音はわからないけれど話しているのがわかるみたいで呼びかける時に楽になった。
・
175人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らぷ | 作成日時:2020年1月12日 15時