# ページ44
・
落ち着いた頃には面会時間終了の時刻で
山田はどうなってしまうのかドキドキなまま家に帰った。
そして俺はこのなんとも言えない不思議な感情が妙に苦しくて休みを利用して高木に会いに行った。
雄也「 どしたの、有岡くん。」
大貴「 なんか、受け入れられなかったかも。
山田のこと。」
雄也「 あそっか。昨日山田のところ行ったんだっけ。どうだったの?」
大貴「 来た時はさ、寝ててね。少し痩せたぐらいで何も変わらなかった気がしたんだよ。それがまたショックを何倍にもさせたんだろうけどな。
少ししたら起きてねちょっとだけ話ししてたら急に発作起こしてびっくりしたんだよ。」
雄也「 そりゃね、びっくりしちゃうよな。」
大貴「 知念もわんわん泣くし山田は大っきい発作だったみたいでなかなか起きないしこっちもどうしていいか分からなかった。」
雄也「 そっか。」
大貴「 俺、あいつのために何もできないわ。」
俺はあのバカなのに真面目で
仲間想いなアイツにたっくさん助けられてきた。
きっとそれは俺だけじゃなくて
みんなそうだったと思う。
思うように上手くいかなくてもアイツはいつでも明るく大丈夫だよ次!と言って前向きにさせてくれていた。
そんな大切で可愛い後輩のために
俺は何かしてあげたかった。
何かしないといけない気がしたんだ。
でも、それが思いつかないんだ。
雄也「 ふふっ笑 有岡くんらしいね。
考えすぎなんだよ。いろいろ、な。」
大貴「 どういうこと?」
雄也「 大ちゃんのいいところはたくさんあるけどいるだけで太陽みたいにポカポカ照らしてくれるところがいちばんって山田が前に言ってたの覚えてないの?」
大貴「 あぁ、覚える、覚えてるよ。」
やっぱりまた元気にさせてくれたのは
紛れもなく山田の言葉だった。
・
題名変更させていただきました。
102人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くるさぼ(プロフ) - らぷさんの作品が本当に大好きです。無理を承知でお願いします。他の短編集も観れるようにしてくれませんか? (2019年6月23日 1時) (レス) id: a9f01a33e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らぷ | 作成日時:2019年6月23日 0時