Petite lumière 10 (ページ36)

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夕方になってもなかなかいなくならない苦しさに涼介も悪化したんだなぁとぼんやり今後のことを考えていた。

無茶はできないことぐらいわかっているけれど
やっとみんなと同じラインに立てていた気がしていたからやっぱり自分は所詮病人なんだなと実感した。

全て取って苦しいまま死んでしまいたいと
今までどれほど思っただろう。

でも今の涼介には大切な裕翔という存在がいて
何よりも彼のことを優先していたかった。
彼を残して天国になんて考えたくもないほどに
涼介の考えの中心はいつも裕翔になっていた。

数年前まではただの幼馴染みだったのにねえ、と光くんに言われて２人は苦笑いを浮かべたっけ。

そんなときに裕翔がやってきた。

裕翔「起きてたんだ。遅くなっちゃってごめんね。はい、これケーキ。りょう、そんなに暗い顔してたら明日も買ってきちゃうよ。どした？」

涼介「んーん、なんでもない。」

裕翔「隠し事はなしって決めたはずだよ。」

涼介「わかった。みんなと同じに、やっぱり、なれないんだなって思った。少し、動いただけでね、息切れする、し、さんそ、、いれても、くるしい。」

裕翔「そっかそっか。でもみんながみんなに同じわけじゃないでしょ。俺たちは２人で同居してるわけだしみんなに個性がある。だから何も恥ずかしくない。」

裕翔はまっすぐ涼介を見つめてそう話した。

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