氷柱の戦い 3

漆拾陸 ページ2

Aside



遊郭の帰り道



実弥がこっちまで来てくれた



理由は分からないけど


てか、なんでここまで来たんだ？



任務行った日から何日だ？



結構日たってた気がするんだけど



『なぁ…なんで今日ここに来たんだ？』



実弥「お前の梟」


そう言って俺の梟


を指さした



『え？おま、なんで？』



実弥「お前が技を使いすぎてるっていう報告をしにきたな」


あーたしかに



使いすぎたな



でも今のところ体はなんともないし



大丈夫だと思ったんだけど




『お前もちゃんとわかってんのか…』





梟「主の状態を分からないでどうするんだ」




え、ちょっと感動したんだけど





実弥「それより、お前、立ち直ったのか？」




『立ち直るわけないだろ』



実弥「そうだよな」




『いくらあの技を見つけても、他のやつを助けられても、奏のためにたたかって来たのに、目の前で死んだ』




『まだ息があったんだ…助けられたんだ…なのに、あいつ…俺の手を…』





『なぁ…なんで…俺の大事なやつは目の前で死ぬんだ？』




『俺の手の中で死ぬんだ。なんで…』




実弥「なぁ、神様ってやつはさ、欲張りなんだよ」





『急に何言ってんだよ』



実弥「欲張りだからよ、自分の手の中に入れておきたいんだろ。だから、奪うんだよ」




実弥「こっち側からしたらいい迷惑だよなぁ」




『……うっ…うぁぁぁぁ』




俺は膝から崩れ落ちた



肩に腕がかかる



頭には白い羽織が



実弥が羽織をかけ、抱きしめてくれた



実弥「まだ、終わってねぇよ。鬼舞辻を倒す。わかったか？」









『あぁ"当たり前だ"』

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