古書店フラグ回収 ページ43
タイトルの通り、Aは今古書店にいる。
学生の頃、友達のいない彼女は図書館がお友達で、本の虫になっていたものだ。
『この匂い！ん〜！』
本、古書独特の匂いに酷く懐かしさを覚え、テンションの上がるA
縦に長く狭いこの古書店にA以外の客はおらず、店主は寝ている。
『あ！レベッカのハンカチーフ！』
ペラペラとめくるとどうやらこれは初版らしく
『え、初版？お宝だ！』
と小声ではしゃぐA
「レベッカのハンカチーフ。初々しい恋から始まり仕事の関係で都会に出た男と女の心情を繊細なタッチで書かれた知る人ぞ知る名書か…初版とはなかなか。」
『……え。』
「あぁ、すまない。君も若いのになかなかお目が高いな。」
『あ、ありがとうございます…？』
凄くファーの主張が激しいロングコートを着た男性に急に話しかけられる
「すまない、邪魔したな。」
『いえ、話しかけてくれて嬉しかったです。』
「そうか。」
『なにか探しているんですか？私、ジャポンの古書で天城峠殺人事件っていう本の改訂版の初版を探しているんです。もし見つけたら言ってくれると嬉しいです。』
「ふむ、やはり趣味が合いそうだ。わかった、覚えておこう。」
と、お互いそれとなく手にした古本をぱらぱらと捲り読んでみたりして熱中した。
「お客さんたち、もう閉店さ。これ以上読むなら買ってきな。」
『は！ご、ごめんなさい！！この5冊ください！』
店主に怒られてしまい、辺りを見回すともう真っ暗。
随分と立ち読みしてしまったようだ。
「5冊で…1万Jだよ。」
『えっ…しょは……』
初版だからもっと価値があるはずなのに、想定していたよりも安すぎたのでつい『初版なのに？！』と言おうとしたところ、
「俺もこれを頂こう。」
と、さっき話しかけてきた彼に被せられる。
「はいはい、1冊で1500Jね。」
しかもすんなりお会計も一緒にまとめられてる。
そして私たちは店を追い出された。
『あ、あの〜……』
「本？重いだろうから持つよ」
『困ります…』
「君、『初版なのに？』って言おうとしただろ。
せっかく安く買えるんだから隠さなきゃ。」
『す、すみません。あんまりにもびっくりしちゃって。』
「素直なのはいい事だけどね。家どこ？近くまで送るよ。」
(あ、この流れ……これで昨日シャルちゃんにホテル連れていかれたんだ……)
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かすみ(プロフ) - もるさん» 初めまして！コメントありがとうございます！お返事遅れてしまってすみません、、。更新頑張ります！多忙でかなーり亀更新になると思いますが気長に待っていただけるとうれしいです！ (2022年7月25日 23時) (
レス) @page50 id: e53abe021c (このIDを非表示/違反報告)
もる - 初めまして！とてもかわいい主人公ちゃんで読んでいて癒されました！文面からも作者様の温和なお人柄が出ているように感じました。忙しいかと思いますが、更新楽しみにしています♪ (2022年6月29日 3時) (レス) @page50 id: 2766806a74 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - しろさん» はじめまして！コメントありがとうございます！嬉しいです！頑張って作ろうと思います！少し待っていてください！ (2022年5月27日 2時) (レス) @page50 id: e53abe021c (このIDを非表示/違反報告)
しろ - はじめまして！このお話とても好きです！続きは書かれないのでしょうか？？ (2022年5月20日 13時) (レス) @page50 id: 1cd0628146 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - ちくわさん» ありがとうございます！がんばってみます！ (2020年12月29日 10時) (レス) id: e53abe021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作者ホームページ：http://narutodreamer
作成日時：2020年9月11日 13時
