立海テニス部のマネージャーは双黒の姫【テニプリ×マ王】 (ページ9)

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苦しそうに悲しそうにしている有利以外のメンバーの表情を見た美玲は自分が悪い事をしているように感じた。
美玲「(私は彼らと会ったことはない。けど、彼らの様子を見ると、私と面識があるんだよね。私がただ忘れているだけなの？でも、会った事があるのならば、精市たち以上のイケメンたちを忘れることはないと思うけど…)」
美玲は一生懸命にグウェンダルたちの事を思いだそうとしているが、やはり思い出すことは出来なかった。

そんな美玲を見たグウェンダルは美玲に近づく。
グウェンダル「…ミレイ」
美玲「…何ですか？」
グウェンダルに呼ばれた美玲は考えるのをやめて、グウェンダルの顔を見る。
グウェンダルの左頬にくっきりと手の跡が付いていることに気付いた美玲はお風呂場の事を思いだし、顔が真っ青になる。
美玲「(あぁ！私、あの時混乱し過ぎてこの人の頬を叩いちゃった！痛かったよね;;謝らないと！)」
美玲はグウェンダルに左頬を叩いた事を謝ろうとした瞬間…。

"パシッ"

美玲「…へっ？」
グウェンダルからいきなり左頬を軽く、ホントに軽く叩かれたことに美玲は驚く。
有利「グウェンダル！お前っ！！何してるんだよ！！！」
ギュンター「わ、私のミレイ様に何を！？」
ヴォルフラム「あ、兄上…((絶句))」
コンラート「！(あのグウェンダルが皆の前でこんな事をするなんて。本気でミレイの事を想っているんだな)」
グウェンダルの行動に美玲以外のメンバーは驚きが隠せなかった。
グウェンダル「ミレイから先に求婚してきたんだ。私はそれに応えただけだ」
とんでもない単語が聞こえた美玲はグウェンダルに尋ねる。否、問い詰めていた。

美玲「ちょ、ちょっと待って下さい！私がいつ貴方に求婚したんですか！？」
グウェンダル「湯殿で私の左頬を叩いただろう」
美玲「いや、確かにあの時、私が驚いて貴方の頬を叩きました。それは事実ですが、それがどうして求婚になるんですか！？今時そんなバカげた求婚方法があるはずがないでしょう？！」
有利「ミレイ」
美玲「待ってユーリ。今この人に…」
グウェンダル「私の名前はフォンヴォルテール・グウェンダルだ。グウェンダルと呼べ」
美玲「グウェンダルさんに」
グウェンダル「グウェンダルだ」
グウェンダルが自分の名前の呼び方にツッコミを入れる。

美玲「…ユーリ、今グウェンダルに話をしてるから」
有利「ミレイ、大変申し上げにくいんけど…」
有利が本当に申し訳なさそうに美玲の表情を伺いながら言う。