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「どーだった?潜入」
「中々に疲れた」
潜入のことを話すと、肩を心配された。
風呂も入ったし大丈夫、と言えばそれ入っちゃ駄目なやつだよ馬鹿。と言われた。
解せぬ。と呟けばすり抜けるエアパンチをされた。
Aは久し振りの幽霊に少し気を良くしながら尚潜入のことを話し続ける。
中原中也のことや望月のこと。
帰りはタクシーに乗って社の金を大量に使ってやろうかと思ったわと思ったと言うと、俺なら一駅ごとにタクシー乗り換えてもっと運賃あげる、と言われて笑ったのは秘密の話だ。
「金を受け取った方はどうなったのさ。」
「嗚呼。其れは”プネウマ”って反社組織と取引されるらしいから、二週間後にそれに行かないといけない。」
そこまで話した所で会話が数十秒途切れた。
帰ってこない返事を不審に思ってパソコンから目を離して右肩の上くらいに浮かび上がっている筈の聡司の方を見る。
「どうし__」
どうした?
その言葉が詰まるほど、Aは驚いた。
聡司と言えば、優しい物の言い方で毒を吐いたり、とにかく元気__いや、ヘラヘラしているような奴だ。
大体は笑っているし、そんな性格だからAが自我を保っていられた。
笑っている聡司。
しかし、今は_______真っ青になっていた。
顔面蒼白で冷や汗がダラダラ出ていて、目は驚いたように見開いて白目の割合が多くなっている。
口元はわなわなと震えて手元も震えているから、”恐怖している”のだと分かる。
「聡司…?」
「……だ…」
Aが聡司を呼ぶが、聡司はボソボソと言っていてよく聞こえないので一旦黙る。
声は余り聞こえないので唇の動きから何を言っているのか推理した。
「………見 つ か っ た……」
何度見ても、そう言っているようだった。
どういう事?
そう思ってもこの状態じゃぁ聞けない。
そのうち、聡司は我に返ったようで言った。
その事実はAを驚かせるには十分だった。
「その組織、俺が昔いた反社だ」
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綾部伊沙(プロフ) - 鯖印の鯖味噌味の鯖さん» 鯖!? 超絶久し振りだな 見てくれてたんですね! ありがとうございます!今から作りま〜す (2023年4月27日 19時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 灯花さん» コメントありがとうございます! 続いてしまいましたね汗 もう少しお付き合い頂ければ幸いです。 今から続続編作りますね〜 コウカイデキルカハベツダガ (2023年4月27日 19時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
鯖印の鯖味噌味の鯖(プロフ) - わーいうれぴ🫶続続編頑張れ! (2023年4月26日 21時) (レス) @page50 id: 18bb949ae1 (このIDを非表示/違反報告)
灯花(プロフ) - 続続編がんばれ!楽しみにまってます! (2023年4月26日 14時) (レス) @page50 id: 118fbd2628 (このIDを非表示/違反報告)
綾部伊沙(プロフ) - 雪見さん» !!?!?? ありがとうございまずッッッッ 今日普通に塾だったしケーキ食べてないわで一寸寂しかったんですよ泣 あぁぁぁ嬉しいです!!覚えていて下さってありがとうございます! めっちゃやる気出ました更新頑張ります!! (2023年4月22日 22時) (レス) id: b1825981c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾部伊沙 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e8e9c819a37/
作成日時:2023年3月2日 18時