今日も社畜は探偵社で嗤う

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「じゃぁ、この会社を志望した動機は？」
「まー、何てゆーか。アレっすよ。近いってことッスよ。マジ武装たんてー社最強ってゆーか？」

染め上げられたウルフカットの金髪男を見て胃が痛くなる。
聡司がこんな奴反社でも居ねーよ、と元反社の情報を生かし一人で突っ込みを入れ一人で笑っているのを聞き流しつつ書類に色々書き込む。

さっきの奴とこの人は本当と書いてマジと読むくらい共に職場で働きたくないと心底思うA。
何故こんな奴を二次試験まで残しておいたのかが不思議でならない。

面接担当の事務員を殴ってクビにしても良いのではないだろうか。本当に仕事をして貰いたい。仕事をしないそいつとアラサー厚化粧ババアと望月にやる給料を出していいものかと疑問になる。

色々と上司二人と質問をしていくが、ヘラヘラと笑い誤魔化す男。
こいつはないな、とAは思う。下手したらさっきの女の方がまだマシかも知れない。

「じゃ、次。」

次に入ってきた男は、凄く根暗そうな男だった。片目しか目が見えていない。先程の二人より良い点は黒髪な所だろうか。

「こんにちはー」

………面接ってこんなもんだっけ。最初の挨拶しない奴かこんにちはで終わる人しか居ないの如何すればいい？
遂に自分の感覚が麻痺し始めたA。

男は座るとこちらの方をじっと見てくる。片目だけなのに何かを見透かされているようでAは髪の中で目を逸らした。

「面接の方ってさっきの人、全員男性って言ってたんですけど女性もいらっしゃるんですね。」

……………え？

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