【2j3j】平行線上の想い【合作】 (ページ3)

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…そう、会うわけがないと思っていた。きっともう会えないって
後一歩、あのとき踏み出せていたらって思っていたんだ
大学で…彼女と再会するまでは

「久しぶりだね、ガクくん」

「ひ、久しぶりだな…」

思わず声が上ずる。その理由は気まずいからとかではなく。
彼女の目が笑っていないからだ
…久しぶりに会ったのに、なんで怒っているんだ…？オレが不思議そうにしていると、彼女がむすっとした顔で口を開く

「…ガクくんが一言、行かないでって言ってくれたら…お父さん達を説得して一人暮らししてあのまま残ってたのに。何か言いたげな顔で何も言わずに送り出すから。君が、意気地なしだから…一人暮らしすることになるまでだいぶかかっちゃったじゃん」

「！…それ、って」

「ガクくんに会いたかったよ。ずっとガクくんのこと考えてた。…やっと、また会えた」

少し涙ぐむ彼女を思わず抱きしめる
…ああ、本当に意気地なしだ
あの日の自分に苦笑して口を開いた

「全部君に言わせてごめん。あの日引き止められなくてごめん。せめて…これだけ言わせて欲しい。…君のことが好きだ。オレと、付き合ってください」

「…はい」

照れ臭そうに君が笑ってオレの手を握ってくれるから、オレも笑った
ああ…あの日たった一歩踏み出せていれば、この結末はもう少し早く来ていたのかな