２つの糸3

シャリの小塚 ページ42

私は深く息を吸った。

彩「桜の呼吸…綻びの情…咲き初め！」

鬼の首に傷跡が付いた。

そういえば、今日は晴れているのに、なんでここにいるんだろう？

その時、私は首をかすった時の感覚を思い出した。

そういえば、まるで鬼を斬った時とは違った。

もしかして、本体を何かで隠している？

なら、深く攻撃するのみ！

彩「桜の呼吸…憂いの情…桜雨！」

何回も連撃が首に当たって、ようやく何かが出てきた。

そこから一気に包んでいた何かを剥ぎとった。

ほとんどの鬼の肌が露わになった。

もちろん、外は快晴。

じわじわと鬼の肌は燃えていった。

彩「ごめんね、鬼さん。でも私、あなたが人を殺めようとしていたから、討伐した。このことは、間違って

　いないと思う。だから、次に生まれ変わる時は、ちゃんと鬼にならないでね。」

鬼の体は、もう目玉だけになって、それから涙が出ていた。

その時

小塚「待って！」

と小塚君の叫ぶ声がした。

ど、どうしたの急に？

小塚「わわわ、せっかくの新種生命体を見つけたのに、DNAを採取できなかった。」

さ、さすがシャリの小塚というか…。

骨が折れているのに、よくそんな余裕があるよね。

ある意味感心。

仲直り→←文化祭≒青春(？)

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