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上弦の参 ページ15

ダァーーーン!

大きな音と共に、列車が横転した。

手が痛い。

もう、熱いを越えて何も感じないほど痺れてきた。

でも、手を止めちゃダメだ。

私は最後にもう一度深く息を吸って刀を一振りした。

それと同時に列車が地面と激突。

何人もの悲鳴や叫び声が響き渡る。

それが私の胸にナイフのようにグサグサと刺さった。

ごめんなさい、力不足でごめんなさい。

私が未熟なせいで怪我をさせてしまってごめんなさい。

すごく自分を責め立ててしまう。

けれど、叫び声をあげられるぐらいには無事で良かったと思う自分もいた。

みんな…、は、無…、事…、かな…?

ふらふらしながら、何とかみんなの元に行こうとした。

けど、火傷と、刀を振り回したことによって腕が痺れ、足はもう鉛のように重かった。

もう、歩け…、ない…。

私は力尽きて倒れてしまった。

もう、鬼を倒せたんだから、休んでもいいよね。

私、頑張ったもの。

怪我人は出たけど、タヒ者は出さなかった。

だったら、もう充分じゃない。

そう思いながら一瞬だけ、スーッと深い眠りに入ってしまった。

その時、おでこに人差し指が乗った。

ん、何?

私はうっすらと目を開けた。

最初はぼんやりとした映像だったけど、少しずつピントがあってそれが炎柱様の人差し指であるのだと

知った。

彩「炎柱…様?」

私は掠れた声で囁くように言った。

煉獄「うむ!よく頑張ったな!君のおかげでそこまで深い怪我をした人もいないし、タヒ者も出ていない!

 怪我は、ほとんど治せたようだな!入隊して間も無くなのに、感心感心!

 あとはゆっくり寝て、休むといいだろう!」

炎柱様、失礼ですがうるさいです…。

でも。

でも、深く怪我をした人がいなくて、よかっ…

__________シュッ!

不意に、私の目の前に鬼の拳がきた。

彩、煉獄「‼︎」

私は首を大きく反らせて鬼の姿を見ようとした。

そして、目に書かれた“上弦の参”という文字を見つけた。

俺の責務→←数珠玉の呪い



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月坂柚花(プロフ) - 七星 麗華さん» ね…。 (5月18日 20時) (レス) id: d344506545 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華(プロフ) - 数珠玉の呪い…なんか怖そう… (5月18日 20時) (レス) @page50 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
月坂柚花(プロフ) - 七星 麗華さん» お願いします! (5月18日 20時) (レス) id: d344506545 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華(プロフ) - 月坂柚花さん» ありがとう!早速見てくるね〜 (5月18日 20時) (レス) id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
月坂柚花(プロフ) - 七星 麗華さん» 今作れたよ。もしよければ見てね♪ (5月18日 20時) (レス) id: d344506545 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月坂柚花 | 作成日時:2023年3月31日 20時

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