２つの糸

伊之助との対立 ページ29

不気味…。

那田蜘蛛山を見て、最初に思ったのはそれだった。

善逸は明らかに震えて涙をこぼしていた。

ちょこんと体育座りをしていて、私と炭治郎は苦笑いした。

彩「まあまあ善逸、私たちが討伐しないと町の人が襲われてしまうかもしれないでしょう？

　善逸ならきっとできる。行こう？」

善逸「だ、だって〜。」

伊之助「俺様は先に行くぞ。」

え、そんな薄情な…！

炭治郎「彩、怒る気持ちはわかるけど、善逸に付き合っている間に誰かがﾀﾋんでしまうかもしれない。

　まずは、俺らのできることをしよう？」

私はなんとなく言いくるめられたような気がしたけど、素直に頷いた。

彩「わかった。」

伊之助「じゃあ俺様が先頭な！」

炭治郎「いや、おそらく彩の方が俺らより強い。彩を先頭にした方が効率がいいと思う。」

伊之助「んだと⁉︎おい、アヨ、俺様と勝負しろ！」

彩「ごめん、伊之助、鬼と戦う前に怪我をしたらきちんと任務を全うできないでしょう？

　鬼をすべて退治できたら、ね？」

炭治郎「彩のいう通りだ！伊之助、今は争うべきじゃない！」

伊之助「チッ、わぁったよ！」

タッタッタッタッタ…

本当に善逸を置いってって大丈夫かな…？

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