２つの糸

勝負の行方は ページ13

先に桜の呼吸について紹介するね。

〜桜の呼吸〜

綻の情 咲き初め

この技は向きは関係なく一周ぐるりと円を描くようにして切る技

憂いの情 桜雨

この技は桜が散るようにランダムに複数の方向から切る技

もゆえし情 蕾恋

この技は不規則に刀を動かしながら広範囲に移動し、敵の目を眩ませながら攻撃する技

同慶の情 咲き溢れ

自分を中心に円を幾つも描き、攻撃を防ぐ技

愛染の情 狂い咲き

刀を筒状に動かしながら直線的に広範囲の攻撃をする技

冷仁の情 月桜

光速で刀を動かす突き技




という感じだよ。

上杉「花ノ宮、木刀持ったか？」

彩「うん！」

ということで私はお姉ちゃんと一戦することになったんだ。

お姉ちゃんは呼吸を使わないというハンデを持っているの。

上杉「では、……始め‼︎」

上杉君の合図で、私たちの木刀が動き出した。

先に相手の首元に木刀を当てた方が勝ち。

彩「桜の呼吸…憂いの情…桜雨‼︎」

お姉ちゃん、申し訳ないけど勝たせてもらいます！

ところが、お姉ちゃんは呼吸を少しも使わずに私の攻撃を防いだ。

えっ…‼︎

びっくりしていると、髪飾りがはらりと床に落ちた。

見ると、お姉ちゃんが私の後ろに移動していた。

今空気も動いていなかった…。

どうして…⁉︎

でも、考えている時間はない、もう一度攻撃しないと‼︎

この戦いでは相手の首元に木刀を当てればいいんだよね。

なら…

彩「桜の呼吸…冷仁の情…月桜…」

床がバリッと割れ、お姉ちゃんの視線がそっちに向かった。

彩「お姉ちゃん、戦っている途中に余所見したら、命取りですよ！」

私はお姉ちゃんの頭上まで飛んで、ザッと木刀を振るった。

空気がブワァッと揺らぎ、私の木刀はお姉ちゃんの首元にしっかり当たった。

りん「…私の負けだね。彩ちゃん、わかったでしょ？彩ちゃんは強いから、

　 最終選別に行っても大丈夫！頑張って！」

彩「…はい！」

最終選別1→←姉妹対決

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