ありがとう ページ10
それから冷静なって、罪悪感と罪の意識が襲ってきた
私が兄達を殺した
気持ちが悪いバケモノで、偽善者だ
気持ちの悪い仮面を被った化け物。兄と同じ過ちを犯し、戻れないところまで来た
ほとんどの貴族に、私の噂は広まっていた。「悪魔」だの「バケモノ」だの「人殺し」だの。呼び方は色々あった
甘んじて受け入れるつもりだった。それなのにまた、限界がきた
心の耐久性が低いらしい
そんな時、ヤミが声をかけてくれた
ﾔﾐ「お前何してんの？」
『本読んでる』
ﾔﾐ「それ、
『うん、そう
なにか人の役に立って死ねる魔法ないかなと思って』
ﾔﾐ「人の役に立っても死んだら意味ねぇだろ」
正論を返すヤミに最初は少し腹が立った
『あなた、私に話しかけたらあなたまで何か言われるよ』
冗談半分で言うとヤミはちゃんと受けとめた
ﾔﾐ「普段から”異邦人”だのなんだの言われてるからな。もう慣れたわ
それに、下民も平民も貴族も関係ないんだろ」
まるで私が前に言ったみたいな口ぶりだ
ﾔﾐ「覚えてねぇのかよ
自分で言ってただろ
「いつか
夢なんて覚えていない
ただ、罪が大きすぎて……
ﾔﾐ「罪の意識あんならこの国変えろ
そこで自分の死ぬ方法考えるより、もっと有意義だ
過去はもう変えられねぇ。それなら”今”見るしかねぇだろ
俺と会った時のお前のテンションどこいったんだよ
後ろばっかり向いてるから足取られるんだよ
前向け前！」
ベシッと叩かれた背中が予想以上に痛かった
それとは関係なく涙が出た。私みたいな人殺しの背中を押してくれた
前を向け、と初めて言われた。やめろとか、諦めろとかじゃなくて、頑張れってこと
凍った心が溶けた気がした
そのあと『……うん』と一言言うと涙の結界が壊れた
ヤミは私が落ち着くのを待って、ゆっくりと私に合わせて歩いてくれた
兄にもしてもらったことのないことを、ヤミは自然とやってくれた
魔導師には見えないガチムチな筋肉が、あの時はとても頼もしく見えた
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柏餅(プロフ) - 好きすぎます！ (3月13日 22時) (
レス) @page50 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - †NANA†さん» 報告ありがとうございます！全て直しました！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 物語の修正者ルオさん» 報告ありがとうございます！！もちろんラックにもしてもらいました！ですが見返りは大きいですね(￣∀￣)返信遅れてすみません↓ (2019年2月24日 23時) (レス) id: ac6852a1fa (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ19で、「取ってきた」が「取っきた」になっています。 (2018年5月2日 13時) (レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
物語の修正者ルオ - 報告:見見「私“の(も)”少し減ったレベル」名前「シル“バ(ヴァ)”ンタスシュナウザー」 皆にあーんしてもらったという事はまさかラックにも…！？羨ましい…( 今後も無理しない程度に頑張ってください (2018年4月6日 23時) (レス) id: f5bd7c881a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年2月23日 19時
