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白「私…殿下に想いを伝えてみようと思っています。私がこの国を訪れてから時間も経ったことですし。少しでも…お近付きになりたいんです。」
俺が頷くと少し頬を赤らめながら話し始めた姫様。その姿は本当に恋をする乙女で、彼女の気持ちが揺らぐことはないことを嫌でも理解した。
だとしても、だ。…何故彼女はそれを俺に伝えに来たんだろう。メリットになることなんて、きっと無いだろうに…。
そんな俺の気持ちを感じ取ったんだろう。彼女はポツポツとそれに続けて説明を始めた。
白「私が貴女にお伝えしたかったのは…そうしないと、対等ではないと私が思ったからです。もしかしたら、貴女はそう思っていないかもしれませんけど。」
対等…か。彼女が来て直ぐに俺の中で渦巻いていた感情の一つだ。どう足掻いても、俺が一国の姫と同じ立ち位置になれるはずがない…と。
白「…私は当たって砕けに行くんですけどね。(ﾎﾞｿｯ)」
何か姫様が言ったようた気がしたが上手く聞き取ることが出来なかった。
それでも、どこか悲しそうに微笑んでいる彼女を見ると他人事とは思えなかった。ここは原作とは違うし、もしかしたら第三者でもやって来るのかもしれない。
白「…その顔はきっと分かっていませんね。でもいいです、私も教えません。私がこの先を口にするのは野暮ですから。」
何かを察したようにそう言った彼女。…俺は何のことを言われているのかさっぱり分からない。軽くため息をついた彼女に混乱すらしている。
白「私達…お互いにこの立場でなければ、きっと良い友になれていたでしょうね。お会いしてこんなに楽しいと思えたのも、亮平さんが初めてです。」
さっきとは打って変わって嬉しそうな笑みを浮かべる彼女。確かに、俺もそうだと思っている。
恋敵とはいえ、一緒に話をしていて楽しいと思った時間があったことも事実だ。この世界でこんな立場でなければ…というのも分かる。
現実世界で仲良くなれるかどうかは断言できないけれど、太陽みたいにキラキラと輝く彼女がたくさんの人に愛される存在であることは間違いないだろう。
白「…少し長くなりました。夕食までまだ時間がありますし、またその時に。」
彼女は話終えると自室へと戻っていった。暫くぼーっとしていたが、窓の外で輝く夕日があまりにも綺麗で、俺はその光景を目に焼き付けた。
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Ju(プロフ) - 玖黎さん» SNSしておられたらフォローしたいな…と思っておりました、IDが載せられないのでやはりしておられなかったんですね（;;）キリンのように首を長くして待っていたので読者として私も安心です。主さんのペースで、頑張り過ぎないで下さい。また感想綴りにきます^^ (2021年6月9日 2時) (
レス) id: daebecd63d (このIDを非表示/違反報告)
玖黎(プロフ) - Juさん» ありがとうございます、そのお言葉がとても嬉しいです！SNSをやっていない為リアルタイムで皆様の感想を聞けない分、不安もありましたが無事完結させることが出来て私もほっとしております。この先も、応援していただけると嬉しいです！ (2021年6月8日 20時) (レス) id: 02deec9f9d (このIDを非表示/違反報告)
Ju(プロフ) - コメント失礼致します。完結おめでとうございます！mmabの中で唯一待ち続け、更新中に何度も読み返し更新されては直ぐに読む！を繰り返した作品なのでとても嬉しいです。本編終了後も未だ続くと聞いて興奮が冷めません、とっても楽しみにしています！ (2021年6月8日 18時) (レス) id: daebecd63d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玖黎 | 作成日時：2021年2月7日 18時
