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桃「それじゃあ亮ちゃん疲れたでしょ?部屋まで連れて行ってあげるからちゃんと休んで?」
「うん。ありがとう大介お姉様。」
大姉に手を引かれて、俺は部屋に向かった。どこか、佐久間の姿に安心している自分がいるのに気付いていた。この世界に来て最初に会ったのがこの姉で本当に良かった。
身長もちっちゃくて子供みたいな所だってあるのに、やっぱり年上で。共通点が無いからこそ仲良くなれたんだとつくづく思う。自分の知らない世界を知れること程面白いものは無い。
現実の佐久間を思い出していたら、いつの間にか部屋に着いていてしかも大姉と対面になっていた。
桃「…ねえ亮平?早く休みたいだろうけど、ちょっとお話しない?」
「んぇ?別に大丈夫です…けど。」
あまりに急な展開で驚いてしまった。変な声も出てしまった。一体、なんだろう…。
桃「ん、ありがとう。…2人も入っておいで。」
そう佐久間が声を掛けると、きょもほくがひょこっと顔を出した。
「「…。」」
え、待って。この世界の2人って仲良い設定なの?会った時から思ってたけど距離近いし…。
桃「2人も聞きたい事あるんでしょ?」
コクン
いや可愛いな。きょもほくファンが黄色い悲鳴をあげるよ。本当…見せてあげたいよね。北斗も早く素直になればいいのに。
「それで…話って何ですか?」
桃「うーん…亮平ってさ、その…助けた人間?のこと、もしかして好きなのかな〜…って思って。」
…察しが良いのはどこの佐久間も変わらない、か。この姉も、質問をする割に俺の反応を恐る恐る伺っている。1番過保護じゃないように見えて、隠しているだけなのかもしれない。“人魚姫”も愛されているな。
それでも問題はそこじゃない。何と答えるべきなのか、だ。
人間に近づいて欲しくなさそうだったし、正解が分からない。それに…俺が好きなのは目黒であってあの王子様ではない。
あの人も確かに目黒蓮の姿だけど、俺は“目黒”だから好きなんだ。…話をしている時に、少し顔に出ていたのかもしれない。
でも、大姉はそんな小難しい話をしているわけじゃないだろう。だって結局この人だって[キャラクター]なんだから。
ただ、ストーリーは進めなきゃいけない。俺が現実に帰るためにも。だから俺は意を決して答えた。
「好き…かもしれない、です。」
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玖唻(プロフ) - まほままさん» コメントありがとうございます!今まで始めるか悩んでいたのですが、2人のラジオに背中を押されました(笑)まほままさんのような温かい言葉がとても嬉しいです!これから頑張っていこうと思うので、よろしくお願いします。 (2020年9月6日 15時) (レス) id: 02deec9f9d (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - はじめまして。めめあべが大好きな者です。こちらの作品は処女作なんですね!まだまだめめあべは世間ではマイナーなCPですが、美しい2人ですのでこの作品に期待しています!更新楽しみにお待ちしていますね。 (2020年9月6日 3時) (レス) id: 5fd2e2f33b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玖黎 | 作成日時:2020年9月6日 0時