太宰治の妹ですが何か？《弐》

桜の花弁が57枚 ページ7

［side 中島敦］



カキンッ


これは…！？

凛桜さんと出会った時になってた虎の腕…？！


さっきまで夜叉白雪の『速い』と思っていた攻撃が普通の速度に見える。

…之も異能力のおかげ？




中島｢終わりだ。この能力を止めて爆弾の場所を
教えろ。｣

鏡花｢私の名は鏡花。３５人殺した。｣

中島｢…？｣

鏡花｢一番最後に殺したのは三人家族。
父親と母親と男の子。夜叉が首を掻っ斬った。｣


ぐいっと自身の着物を引っ張る。


中島｢………なんてことだ。｣


爆弾は彼女の体に巻きついていた。


中島｢君は……何者なんだ。言葉からも君自身からも何の感情も感じない。まるで殺人機械(マシン)だ。｣

鏡花｢………｣


何でそんな涼しい顔していられるの…？


中島｢言葉にしてくれ。望みがあるなら
言葉にしなきゃ駄目だ。こんな事が本当に
君のしたいことなのか？｣



《こちら車掌室。敦、まだ生きてッかい？》


中島｢与謝野さん！｣


与謝野《こっちのヘボ爆弾魔によるとそっちの爆薬は遠隔点火式だ！間違った手段で解除すると数秒でドカン！……そうだな？》

《ふぁい…そうれふ…》


与謝野《解除には非常時用の停止釦しかない！
そっちのマフィアが持ってるはずだよ。》


中島｢君が……持ってるのか？｣


じっ、と僕を見たあと素直に渡してくれた。

そしてそれを押した瞬間───




ビィィィィィィ


二人｢！？｣



爆弾が鳴った。

どうして…？

桜の花弁が58枚→←桜の花弁が56枚

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す