ちょっとだけ無理。 (ページ13)

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流星side

今日は、「流星、一緒に帰ろ。」って言われてまた自転車ふたり乗りして帰ってんねんけど

A、なんかおかしいねん。

流「今日望は？」

「知らん…」

なんか怒ってるような落ち込んでるような、いつもみたいに全然喋らへんねん。

でも聞いていいのかも分からんしなぁ、そう思ってたら

「今日さ、」

ってすっごいちっちゃい声でやっと話だした。

流「ん？」

「私、見てもうてん。

雪ちゃんが望に告白してるとこ。」

だからか、テンション低いの。

流「でも望、OKせんかったやろ？」

大丈夫やって。

そう言う前に

「付き合うんやって。

雪ちゃんと。」

って返ってきた。

流「え？」

俺は内心、ちょっと嬉しかったり。

でも

「私…ひくっ…

望の事好きすぎて辛い…」

好きなやつの泣き声聞こえてきた瞬間全然嬉しくなくなった。

Aにはずっと笑ってて欲しい。

それやのに望は何してるん？

俺はどうしてええのか分からんくてとりあえず、

後ろにいる、自分で涙を拭ってるAの手首を掴んで俺のお腹に巻き付かせた。

言葉にはせんけど、俺の背中で泣け。的な？

そうすると素直にぎゅっと抱きついてきてくれて、こてんと背中にAのおでこが当たる感覚がした。

「…ひくっ…( ´ •̥ ̫ •̥ ` )

今週の日曜、デートするんやて。

……ひくっ…」

なんやねんそれ。それやったら、

流「ほんじゃあ俺とデートしてみぃひん？」

「え…？」

流「今週の日曜、1日彼氏になったるわ。」

え？あれ、なんでこんな上から目線なん俺。

最低やん…

流「ごめ、「良いよ。

行こっ、デート。」

流「え？」

俺の背中にAのおでこは当たったままやのに、いつの間にか泣き止んでて、

Aのいつもの調子で、

「どこ行く？

楽しみやなぁ、笑」

って言ってくれた。

ほんまに？？

え？どうしよ。

夢見たいや、