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ほんま、暇やねん。






点滴がぶら下がってる金属の棒をくるんくるん片手で回しながら歩いた。







看「流星くん、回したら危ないよ?」




ってふと俺を見つけたように看護師は話しかけてきてなにもなく通り過ぎる。







流「知ってる〜」




なんて言いながら看護師が通り過ぎた瞬間くるんくるん回す。





そうやりながらぼ〜っと病室までの道のりを歩いた。









小「あっ!!流星くん!!はぁっ、はぁっ、」





あ〜この先生誰やっけ?




最近入った人やんな。




くるんくるんまわしながら歩いてたら必死な人が俺の前にきた。





あっ、俺の最近変わった担当者か、






なんか分からへんけど俺のちょっと離れた真っ正面で手を膝について腰曲げて息切れしてる。






でもそんなん気にせずまっすぐに歩いて行ったら






小「良かった〜、」




そう呟いて膝立てて俺に抱きついてきた。





なんなん、この先生。





小「ほんま、良かった。はぁっ、はぁっ、」




この先生はまじで俺なんかのこと、心配してくれてたんやろな。




ただ1人になりたくて誰も知らんようなとこ行っただけやのに。






抱きつかれるの、いつぶりやっけ。





こんなに人の暖かさ感じるの、いつぶりやっけ。









.

いや、初めてなんや、




人のぬくもり感じたのって。






まだ抱きつかれてると桐山先生が後ろからきた。






でもなんも言わずに小瀧を睨んで通り過ぎてった。






もっと素だしたらええ先生やのに。





俺は知ってる。意味もなく睨みつけたりせーへん先生ってことを。








今俺の目の前にいる人は睨まれてちょっと悲しそうな顔をして、俺から離れた。








小「気にせんといて、桐山先生いっつもあんなんやねん。」





流「どうやろな?睨まれるんは違うと思うけど。」




小「えっ、」





そんな言葉を言い捨てて自分の病室に戻った。

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作者名:こんにゃく | 作成日時:2018年4月27日 21時

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