溢れる笑顔の分強くなれ。 (ページ27)

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「はぁ～、」

なんか出したらあかんのやろうけどため息が出てまう。

でも智の前ではいつもどうり笑顔で行くで！

「智～ただいま！」

智「ひくっ…ううぅ…ママ、」

「どうしたん！？智」

病室戻ると1人泣いていた智。

寂しくなったんかな？

私は大毅と同じように智を抱きしめた。

智「う～ん、っはぁっ、」

「どうしたん？寂しくなったん？」

智「ううん、」

首をふった智。

「どうしたん？」

ちゃんと目を合わせて聞く。

智「あんな、ﾋｸｯしんどくなった。」

「えっ、どこがしんどい？もう1回寝る？」

しんどい、か。辛いよな～、

私は智の背中をさすった。

その時はまだ熱があるからしんどいやと思ってて、

でも全然違うかった。

智「ううん、ﾋｸｯ違う、

智まだ足痛いしな、目めっちゃ赤いし、首動かへん。

智、こんなんいややねん。ﾋｸｯ

幼稚園行って友達と遊びたいしな、

大毅兄ちゃんに会いたい、ママのご飯食べたい、ﾋｸｯ

ダンスの先生と一緒にダンスしたい、

もう智いやや、」

智の心に溜まってたもの全部吐き出すように涙流しながら言った。

あ～これから大毅も智も崇裕もいろんなこと我慢するんやろな、

そんなこと考えたら私まで涙出てきた。

「智ごめんな。変わってやれへんくて、ママが変わってあげられたらええのにな？

智ごめんやで？」

ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

私が涙流しながら智の頭を撫でた。

あ～またや、智の前で弱くってもて。

ほんまにこんなことなら変われるなら変わってやりたい。

智「ママ？」

「ん？」

さっき智とおる時は笑顔でって決めたのに、

智と大毅の前では泣いたことなかったのに、

智「ママ泣いてるん？」

心配そうに見つめてくる智。

そんな顔されると余計…

「うん、智ごめんな？」

ごめんしか言われへん、

自分こんな弱かったっけ？

止めたいのにまた溢れ出す涙。

智「ママ謝らんといて？ママ何も悪ないやん笑笑」

「笑笑」

私はそう笑いながら涙を必死にふいた。

あ～まだ病名もわかってへんし今からやのに、

これからどうなるんやろ、

また不安になった。