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瓦礫の下の彼女を助けてから逃げるか、男の子だけを連れて逃げるか
どちらの方が安全かなんて、分かりきっていた
でも、母親が亡くなってしまう辛さは知っている
だからどうするべきか決断が出来ていなかった
すぐに、決断するべきだったのだ
「ぁ、」
大きな音が聞こえ、聞こえた方を見る
わけがわからないほど凄いスピードの自動車がこちらへ走ってきているのが目に入る
こちらへ、ではなく男の子を目掛けて、の方が正しいだろう
それを見た瞬間、体が勝手に動いた
男の子を庇うように自動車に背を向け強く抱き締める
何が何だか分かっていない男の子は、どうしたの、と問いかけようと口を開いた
が、その声を掻き消すほどの、大きな衝突音が聞こえてくる
その音と同時に私の体が数十m先まで飛ばされる
止まった衝撃と共に体に鋭い痛みが走り、動けなくなる
そんな私の腕の中から抜け出した男の子は心配そうに涙を流しながら私の服を握る
「お、ねぇさん…？だいじょうぶ？いたい？」
痛いよ、飛ばされた時に顔にガラスの破片が刺さったの
背中は自動車に強くぶつかっちゃってさぁ
腕はなぁんでこんな痛いんだろ？
痛いなぁ、と思いながら少しだけ目を閉じる
あれ、痛みがなくなってきた、なんでだろうな
ねぇ、君のお母さん、助けられなかった、ごめんね
未だに泣いている男の子の手を握る
大丈夫、と伝えたいのに声が出ず仕方なく柔らかく笑いかけ、起き上がる
そして、男の子と手を繋ぎながら右足を引きずるようになるべく視界を遮る建物の影に移動する
ごめんね、もっと早くに逃げとけば良かったね
ごめんね、血だらけ、怖いよね
「、けが、なぃ…？」
「っ、ぅん、」
やっと出てきた声は小さく、枯れていた
そんな声に男の子は泣きながら答える
移動しながら男の子の方を見れば、必死に涙を止めようと袖で拭っていた
「大丈、夫、だよ…」
そう言いながら男の子の頭を撫で微笑む
もうすぐ、ヒーローが来るよ。大丈夫、ヒーローは強いから
数時間前に見た世界一愛おしいヒーローを思い浮かべれば、ふふ、と自然と笑いがこぼれ心が痛む
あと少し、あと少し我慢すれば彼らが来るはずだ
そうしたらこの子を預けて、私は見捨ててもらおう
震える男の子を優しく抱き締めながらそう考える
そろそろ限界かも、と目を伏せ息を吐くと愛おしい人の声が聞こえてくる
「ウェン、そっちたの…
＿＿＿A…？」
あぁほら、やっぱり
貴方は私のヒーローだ
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えびふらい(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます！🙏💕解釈一致！？！よかったです…😭💕お気遣いありがとうございます❗️頑張ります✊💓 (11月19日 10時) (
レス) id: 6ccacdffd6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！解釈一致過ぎてやべぇ…ってなりましたw hsrbてぇてぇ…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月14日 20時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
えびふらい(プロフ) - さくらさん» わぁー！ありがとうございます！🙏💕助けちゃってますか…！？良かったです🫣💗優しい言葉嬉しいです！😭💓これからも頑張ります！！✊❤️🔥 (11月9日 16時) (レス) id: 6ccacdffd6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 推したちのかわいくかっこよくおもしろい反応を書いていただいて日々助かってます❕💗いつも更新を心待ちにしてます❗作者さまのペースでこれからも頑張ってください❕❕😘💕 (11月5日 18時) (レス) @page37 id: 93744aa2ce (このIDを非表示/違反報告)
えびふらい(プロフ) - まにるさん» ありがとうございます！🙏💕そう言ってくださって嬉しいです😭💓もっと楽しめるように頑張ります✊❤️🔥 (11月2日 11時) (レス) @page33 id: 6ccacdffd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えびふらい | 作成日時：2023年9月17日 16時
