8話〇 ページ9
まぁ、イケメン陽キャには、学年を超えてたくさん友達いますからね。
べ、別に羨ましいとか思ってないんだからね???!!!
「えっ、この子大丈夫ですか。僕とぶつかって頭おかしくなったんですか?」
「だいじょぶだ、Aはたまに情緒不安定になるから。」
『うるさいな』
ちょっと私が黙ったからって、そう心配することないじゃん。
るぅと君も、毒舌でお姉さん辛いな…
「ほら、A。」
未だにペタンと床に座り込んだままの私を見てからか、なー君は私に手を差し伸べてくれた。
『ん。あんがと』
その手を掴むと、なー君もギュッと手を握り返してくれて、体を起こしてくれる。
いきなり立ち上がったからか、足がカクンッとなって、壁に衝突しそうになったけれど、なー君に抱き寄せられて、ぶつからずに済んだ。
「A、ほんっと危なっかしいんだから。なー君心配よ?」
『あぁうん、ご、めん』
私は今、なー君の胸の中。
白昼堂々こんな廊下の目立つところで、抱き合ってていいのだろうか。
じーっと、るぅとくんにも見られるし、さとちゃんにも見られているだろう。
それを考えると、全身に熱が回ったのがわかる。
でも、それ以上に、胸がドキドキしていて、なー君に包み込まれている幸せ感が、何より心地よかった。
「なーくん、そろそろ離して。」
「やだ」
さとちゃんの注意に逆らうなー君なんて、久しぶりに見た気がする。
いつも、自分のこと後回しで、誰かのこと優先してたから。
『もう、大丈夫だよ。』
「むーっ…名残惜しいけど、いっか…」
優しくわたしから離れる彼。
「行こっか。」
微笑むなー君をみて、私も歩き出そうとするけど、後ろから、誰かに抱きつかれて、足がピタッと止まってしまった。
「俺もAとギューする」
『えぇ…?』
さとちゃん。
「なー君とだけなんて、ずるいじゃん。俺も、ね…?」
イケボで囁かれて、私は思わず顔を赤くする。
でも、不思議と、あまりドキドキしていないのが、気になった。
「…っ…!」
その時、静かに悔しそうな顔をするなー君のことに、私は気づかなかった。
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たり - 藍@藍友同盟さん» ね!!お兄さん組って感じですよね!頼りになる2人…!!! (2020年3月10日 16時) (レス) id: aee8e01e8f (このIDを非表示/違反報告)
藍@藍友同盟(プロフ) - たりさん» わぁぁい!!ありがとうございます!さとなないいですよね!しっかり者同士みたいで!(笑) (2020年3月9日 13時) (レス) id: 26370e4a14 (このIDを非表示/違反報告)
たり - わあああああああああああああああ!!!私さとなな大好きだから本当に嬉しいです。応援してます! (2020年3月7日 13時) (レス) id: aee8e01e8f (このIDを非表示/違反報告)
藍@藍友同盟(プロフ) - 結輝@藍友同盟さん» ありがとう(´;ω;`) (2020年1月14日 19時) (レス) id: 93603941fd (このIDを非表示/違反報告)
結輝@藍友同盟(プロフ) - 好きぃぃぃぃ!ままもりさんとままみ(?)さんですねわかります (2020年1月14日 19時) (レス) id: 642c8fc8b6 (このIDを非表示/違反報告)
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