君らの幸せを願うなら。【Satomi】【Colon】

幸せを願うなら。23 ページ28

・




A side


あれから私の願いは届かないで呆気なく昼休みが終わってしまった。


…なんかころん不機嫌？


「…」


『…』


沈黙が本当に辛い



「Aさ」


『何？』


「ど………い……せたら気が…むん……」


『え？』


「…なんでもない！」


そう言いきったころんの顔は真っ赤だった。


『顔真っ赤じゃん』


「うっせぇぇ！！！」


ころんの叫び声は廊下中に響き渡った。


「まーた,お前らかよ」


「さとみくん」


『さとみ』


「夫婦喧嘩？」


『だから！』


「僕達は！」


「『夫婦じゃないしカップルでもない！』」


息ぴったし。


わぁお。


すると,さとみがニヤって笑ってころんの耳元で何かを囁く。


微かに聞こえたのは


「グズグズすんな…」


そこからは聞こえなかった。


言い終わった時はころんがちょっと不機嫌から戻っていた。


何言われたんだろ。


「A」


『ん？』


「チャイムなるぞ」


「『また？』」


ころんと目を合わせ2人とも同じタイミングで。


こんなんでもドキドキしてるのは馬鹿ですか？




・

幸せを願うなら24→←幸せを願うなら。22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す