恋は始まる前から終わっていた【合作】【Stpr】 2

89話（千颯） ページ48

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その後、無事結婚式は終わり、萌や、さとみ、なーくん会長など、いつものメンバーで通っていた学校に向かっていた。


「うわぁぁぁん！どんどん結婚してくぅ！うわぁぁん！」


大きな声で泣いてる(？)ジェル先輩に、なーくん会長が近寄って、


「ジェルくん」


お、励ますのか？さっすが会長。


「うるせえ。今俺が思ってること言うんじゃねえよ。しばくぞ？ん？」


ドスのきいた声で言われた為、ジェル先輩は背筋をピンッと上げて、「ごめんなさい…」と呟いていた。


そんなこんなで話を進めながら歩いてると、だんだん学校が見えて来て、私たちは学校に向かって思いっきり走った。


なーくん会長が先生らに許可を取って、中に入ってもいいとのことだった。


校門の前に着くと、莉犬くんが、「せーの！」と声をかけたので、みんな同時に、学校に足を踏み込んだ。


不思議と、この学校に来ると謎に安心感がある。


何年も通ってた学校だからかな。


そう1人で納得してから、先に進もうとしているみんなの横に並んだ。


校庭に向かうと、今の時期は春なので、満開とは言えないけど、早咲きの桜が少しだけ咲いていた。


ずっと前まではこんな少しの桜見たら、早く満開になったらいいのに。と、言っていたのに、今ではこの早咲き桜もいいなと思っていた。


教室に行くと、今は生徒が少なくなったからか、私が座ってた席に机や椅子はなく、少し寂しくなったが、私はころんが座ってた席に座って、黒板を眺めた。


じーっと見つめると、思い出が蘇ってくる。


ころんが好きだって気づいたこと。ずっとそばにいて欲しいと願ったこと。


さとみの優しさに頼ってばかりだったこと。告白されたこと。


萌に屋上から落とされかけたこと。一緒に笑い合ったこと。


なーくん会長に励まされたこと。冗談かもだけど、告白されたこと。


ジェル先輩に笑わせてもらったこと。相談に乗ってくれたこと。


莉犬くんに癒されたこと。遊園地で迷子になりかけてた莉犬くんをみんなで助けたこと。


るぅとくんに告白されたこと。一時期付き合ったこと。


色んな思い出があって、どれも大切な思い出。


「おい、泣きそうになってんじゃねえよ」


ころんにそう言われて、周りを見渡すと、みんな笑顔でこっちを見ていた。


そんな姿を見て、私も笑顔になる。


ありがとう。最高の友達。

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