105 ページ15
Aside
探偵社の社長とポートマフィアの首領が密会する時間。
指定した場所で私と治はポートマフィアの首領を待っていた。
彼は何処か上の空だった。
「…久しぶりに私の父に会うから昔の事でも思い出したの？」
クスリと微笑み私は治に近づく。彼は我に返り
「まあね。…Aちゃん、君を連れてきたのは密会の…」
「分かってる。社長に会わせるだけでは父が釣れるとは思わないから私をダシにしたのね。
分かってる。
安心して、無理はしない。耳にタコが出来るくらい貴方から聞かされている。」
Qの異能でヨコハマの人達が巻き込まれたあの日から、治の過保護は強くなった気がする。
…っと、来たね。
「ようこそ首領」
治は座っていた所から降り、父に云う。
私は興味無さそうに父を無視し、ブラブラと足を動かし座っている。
決して会いたくないわけでは無かった。
だけど、組合の刺客に言われた『日本人ではない』という言葉が引っかかり父にどういう顔で会えばいいのか分からなかった。
勿論心配させないように治にも中也にも誰にも言っていない。
まあ治は私の不審な態度に気付いていると思いけど、何も聞いてこない。
…日本人では無いねえ
昔から私と森鷗外は全く似ていなかった。
だけど、私は追及しなかった。
本当の事を知ったら今の立場が無くなると恐れていたから。
「四年振りだねぇ
私が購ってあげた外套はまだ使っているかい？」
父の柔らかい声が聞こえてきた。
「もちろん」
え、治父が購った外套使ってるの？
少し驚く。
「焼きました」
はい、ですよね←
私は内心彼の言葉に真顔になった←
「ポートマフィア首領森鷗外殿」
社長は気配なくスッと現れた。
社長をみた父は
「武装探偵社社長
福沢諭吉殿」
私は視線だけを彼等に向けた。
二組織の頭が対面した。
部下の人達に緊張が走る。
先に言葉を発したのは、社長だった。
「竟に
この時が来たな」
父は可愛くクスと笑い
「探偵社とポートマフィア
横浜の二大異能組織の長(トップ)がこうして密会していると知ったら政府上層部は泡を吹くでしょうねぇ」
私も治から密会の事を聞いて(これは夢だ)と思ったけどね
「単刀直入に云おう
探偵社の或る新人が貴君らポートマフィアとの「同盟」を具申した」
敦君が…提案してたのね。
興味深そうに「ほう」と云う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜央@(プロフ) - �麌� 琴音�鵑気�» そうなんですね！ありがとうございます！これからも頑張って下さい＾＾ (2017年12月24日 10時) (
レス) id: 6573dcaaae (このIDを非表示/違反報告)
�麌� 琴音��(プロフ) - 怜央@さん» 夢主ちゃんの絵はイラストでは御座いません。ポケットランドというゲームで作ったアバターです。いろんな服、整形や可愛い髪型があるのでオススメです！ 文才をお褒めいただき有難うございます。中也「作者調子乗る」← (2017年12月24日 10時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
怜央@(プロフ) - 読ませて頂いています！文才があって羨ましいです(*^▽^*)夢主ちゃんのイラストが可愛い... 私もそういう感じのイラストを描いてみたいです(笑)応援しています！ (2017年12月24日 10時) (レス) id: 6573dcaaae (このIDを非表示/違反報告)
�麌� 琴音��(プロフ) - 紫月さん» ！？ 夢主ちゃんお口チャック！← 指摘有難うございます！ (2017年12月24日 8時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
紫月 - 初めまして!最初から読ませて頂いております。とっても素敵なお話ですね！(^-^)ところで、94話の最後夢主ちゃん喋れていませんか？一応、ご確認と言うことで...突然すいません！更新頑張って下さい!! (2017年12月23日 23時) (レス) id: 73c563ba73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：�麌� 琴音�� | 作成日時：2017年11月21日 22時
