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Aside



ガチャッ




部屋に入ってきた人を確認しようとドアの方に目をやる。


「…ちゅ…う……や」


少し不機嫌な顔の中也
でも少し嬉しそうだと私は感じた。




「起きたのかA。」



「…うん。中也………嬉しそうだ…ね。」


中也に支えられて身体を起こす。
彼に触れられた部分が熱くなったのは秘密。


「………もうすぐ迎えがくる。
お前を此処から出してくれる。」



「……太宰幹部…?」



私が太宰と名前を口にすると彼は何時も不機嫌になる。
仲が悪いのは知っているが互いに信頼し合っているのは私でも分かっている。私はその間に立ち入れる隙間も無いことも。

「……何で手前が彼奴が居るってこと知ってるんだァ?」


私は不服そうな彼の袖を掴み



「部屋の前で護衛している黒服…さんたちが…騒いでた。…あの人が捕まるなんて、何か…裏がある…ね。」



「お前をそう思うか…俺もそう思って確かに云ったら案の定だった。」




「同じこと考えたな」そう言って私の頭を優しく撫でた。



「…盗聴されてたら…どうするの?」


父により私の部屋には必ず盗聴されているのは把握済みだ。
中也はニッと笑い



「俺が片付けといたから安心しろ。」

そう言って私の顎を持ち上げ唇にキスを落とす。

「んっ…」





ガチャッ



またドアが開く音がし
私達はすぐに離した。


「空気読めよ、社会不適合者。」


明らかに不機嫌になる中也。

私は彼の影に隠れてドアに目をやると、



「ありゃ、邪魔したかな?」

聞きなれた声

「どうせ、態とだろ。」


はぁ…と中也はため息をつく。


「ふふ」

部屋に入ってきた人物は嬉しそうに笑う。

「…太宰……幹部…」

「やあ、Aちゃん。元気〜?
相変わらず美人だね。
中也の彼女には勿体ないよ。
そんなちびマフィアなんかやめて私にしないかい?」


「誰がちびマフィアだ!」

昔みたいに会う度に「付き合わない?」と聞いてきて毎回中也と喧嘩をしていた太宰幹部が居た。


くるっと中也は太宰幹部に向き直る。


「…表に居た護衛の奴は?」


「少しお寝んねしてもらっているよ。」


「チッ、情ねえな。
…やけに遅かったな。」

「言ったでしょ、2番目の目的を果たしてたの。」


「…此奴は?」


「1番目の目的だよ」


中也と太宰幹部の話についていけず?を頭に浮かべる。


「…時間が無い。行くよAちゃん。」


…え?

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麌 琴音(プロフ) - ゆっき〜なさん» ありがとうございます!更新亀ですがこれからもお付き合いいただけると嬉しいです! (2017年11月6日 5時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっき~な - 初めまして!面白いです。頑張ってください( ・∇・) (2017年11月6日 0時) (レス) id: 597d4e34a8 (このIDを非表示/違反報告)
麌 琴音(プロフ) - らんら♪さん» らんら♪さん見つけられてよかった!ありがとうございます (2017年10月26日 5時) (レス) id: 177fd1c1c3 (このIDを非表示/違反報告)
らんら♪ - やっと見つかったw面白いよ!頑張ってね (2017年10月25日 23時) (レス) id: e91c587f64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麌 琴音 | 作成日時:2017年10月18日 21時

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