【真宮寺是清】君は誰よりも美しい【男主】 (ページ9)

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真宮寺side

裏庭から離れると
校舎へ走っていく他の生徒達が見えた
中にはそのまま帰ろうとしている人もいるヨ

横山君は裏庭から出た時から普段の姿に戻っていた
すれ違うクラスメイトや教師達に笑顔を向けていた
彼の、誰にでも同じように優しく
元気に接するところが
こんな性格である僕は、少し羨ましい

そんな事を考えているたら、ふと僕の視界が暗くなった
そして目の前には僕を見上げる横山君の顔があった

横『ねぇ真宮寺くーん、聞いてる？』

「ど、どうしたんだイ？」

横『教室、着いたよ？』

辺りを見渡すと確かに僕の学年の教室が並んでいた
…周りにいる人達全員が僕達を見ているのに
こんなに鋭い視線も感じない程考え込んでいたなんてネ

横『真宮寺くんは何組？ボクは4組だよー』

「偶然だネ、僕もだヨ」

横『同じクラスだったんだね〜運命を感じるなー』

ーあ、見て見てAくんよー

ー私は星瓶を見てからファンになったんだ〜ー

ーそういえば近くでドラマ撮影やるらしいよ？ー

ーえ、まじ？絶対行こ〜ー

騒がしいネ…流石はと横山君と言うべきかナ
あまりテレビを見ない僕でも、彼を知っているのだかラ

横『…ねぇ、ボクと真宮寺くん、席がお隣さんだよ』

これは誰が仕向けた事なのか、それとも偶然なのか

どちらにしてもこれは、嬉しい事この上ないヨ
この世の誰より美しいナニかを秘めている彼を
近くで観察できるのだからサ

それにしても、何故今まで気が付かなかったのだろうカ
こんなに逸材である彼を見逃していたなんて
超高校級の民俗学者の名が泣くネ