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横山side
『…それはないよ、ありえない』
もう少し他の言い方があったと後悔した…
でも一度出てしまった言葉は戻らない
無音に包まれたこの場をどうにかする術を僕は知らない…
真「……」
『え、っと…ありえない事は……ないよね、人間はみんな…ある程度成長するとテレビから知識を借りるから…でも…真宮寺くんは…違うと思ったんだ…気になる事があれば…足で掴む真宮寺くんが、テレビに頼るとは思えない…真宮寺くんはもっと…他に何か…強く見てるものがあると思う…』
…わ、ど、どうしよう
真宮寺くん黙っちゃった…
…真宮寺くんはちょっと…難しい人だ…
何を言えば喜ぶのか、よく分からない
この空気が少しマシになった
なぜなら、ボクのスマホの音が辺りに鳴り響いたから
『ご、ごめん…ちょっとまってて』
慌てて真宮寺くんから距離をとって
鳴り続けるスマホを止めた
『はい、Aです…』
ーどうしてメールの返信をしないの！いくら送っても既読にならないから心配してたのよ！？…とにかく、撮影時間までもう時間がないから早く帰ってきなさい！！ー
電話の声…一方的に喋って電話を切ったのは
芸能界でも名の知れた女優�狡臈朖�
本名は横山貞、ボクの母親だ
母さんは昔からボクに厳しくて
俳優としての色々な事を叩き込んでくれたから
今のボクがあるわけで…感謝してる
俳優としての活動はすごい楽しいよ
怒られると悲しいけど
褒められた時は次も頑張ろうって思えるもん
ボクはスマホをポケットに閉まって
待ってくれてた真宮寺くんに
謝って家に急いだ
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作者名：コヒ・ミルキー | 作成日時：2023年11月25日 2時
