【真宮寺是清】君は誰よりも美しい【男主】 (ページ11)

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真宮寺side

まさか横山君とクラスだけでなく帰り道も一緒だなんて…
今まで一度も会っていなかった事が、本当に…
不思議でならないヨ

全く…彼は、見れば見る程…
話せば話す程…隅々まで知りたくなるネェ
ふと見せる暗い表情、物足らず何かに飢えている表情…
こんなにも分かりやすいというのに
どうしてクラスの皆は誰の一人として気付いていないんダ

そして僕の中を満たしている横山君はというと
道中の少し段になった所を歩いて
綱渡り気分を味わっている

落ちてゆく夕日に照らされた彼の白い髪はとても美しイ
キラキラと反射して、時には儚く揺れて…
彼の青い瞳に光が当たると、眩しそうな顔をするが
瞼の隙間から見える瞳は
まるで月をそのまま封じ込めた宝石のようダ

さっきまで楽しそうにしていた横山君は
段のある道が無くなって少し落ち込んでいる
まぁすぐに立ち直ったけれど…
そんな事は彼にとっては些細なモノなのかもしれないネ

横『真宮寺くんと友達になれて本当によかったよ！』

「おや嬉しい事を言ってくれるネ、どうしてだい？」

横『真宮寺くんは他のみんなと違ってボクを腫れ物扱いしないんだもん…あんまり大きい声では言えないんだけどさ、みんな酷いんだよ？ボクはただ友達になりたいだけなのに散々騒いだ挙句サインだけ貰って離れていくんだよー？酷くない？』

横山君は軽く言っているけれど、きっと…
とても悲しいはずだヨ、何故ならば彼の目は
誰にも理解されない程の苦悩に満ちているからネ

けれども…これは誰でも見抜けるものではなイ
普段から人間観察をしている僕だからこそ見抜けたけれど
ただの一般人、ましてやテレビの向こう側の人間には
絶対と言ってもいい程に見抜く事は不可能だろうネ

「僕はあまりテレビを見る方では無いから君に興味を示さないだけであって、僕が皆と同じようにテレビを見ていたとしたら、僕も彼らと同じように接していたと思うヨ」