七十二本 ページ25
筒見side
十「…危険だ」
十神君は足を踏み鳴らして
テーブルに突進すると
日「お、おいっ！何してるんだよ！？」
鉄串に刺さったお肉を
パクパクと食べ始めた
終「ずりーぞ！勝手にオメーだけ食いやがって！」
十「食っているのではない…！」
小「どう見たって、食べてるじゃん…！」
十「そうではないと言っているだろう…！この料理をよく見てみろ」
弐「よく焼けた美味そうな肉のようじゃが…」
威『生の部分もなくて問題なさそうだけど…』
十「…そのよく焼けた肉には何が刺さっている？」
辺「…ん？鉄串か」
十「そうだ、この鉄串は立派な危険物だ、となれば…俺が責任持って回収せねばなるまい！」
花「おーい、みんな揃ったみたいだね！それじゃあ、じゃんじゃん料理を運んで…って、えー！？もう食い散らかしてるー？」
十「この料理を作ったのは誰だ？」
花「ぼ、ぼくですけど…えっと…美食倶楽部の方ですか…？」
十「一体、どういうつもりだ？こんな危険物を料理に使うとは…」
花「き、危険も何も…それはシュラスコと言って、鉄串に肉を刺して焼く南米の伝統料理で…ほら、南国っぽいから、パーティーの雰囲気にもぴったりかと思ってね」
十「…その鉄串が問題だと言ってるんだ」
花「えっ！？鉄串もダメなの！？」
十「その様子だと、他にもまだあるかもしれんな…おい、日向…付いて来い、お前も手伝うんだ」
日「…な、なんで俺なんだっ！？」
左「あいつの視界に入ったのがマズかったな…ご愁傷様…」
「日向君、十神君の目の前にいたもんねー」
怖い形相で飛び出した十神君を追って
日向君はしぶしぶといった感じで大広間を出ていった
皆を本気で死なせないって言ってた
十神君の気持ちも分かるけど…
なにも、食べる必要はなかったのでは…？
「なんで十神君…あのお肉食べたんだろ…」
左「あー…鉄串しか目に入らなかったんじゃね？」
終「ずりー、ずりーよ…俺も食いてぇ…」
料理に取り憑かれた赤音ちゃんを落ち着かせながら
危険物を探しに行った十神君と日向君を待つ事にした
まぁ帰ってくるまでマジックを続けようと思った
退屈なのは良くないからね！
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作者名：コヒ・ミルキー | 作成日時：2023年11月18日 11時
