【狛枝凪斗】この薔薇を君に【男主】 (ページ23)

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七十本ページ23

狛枝side

「ここが旧館だよ」

威『…ホテルに比べると結構ボロいね』

十「来たか…では、両手を広げて真っ直ぐ立て」

威『なんでそんな事を…？』

十「ボディーチェックに決まっているだろう」

ボディーチェック？一体なんの為に…

十「俺はパーティーを主催する以上は、セキュリティーに万全を期す必要がある、俺は約束したはずだ、1人の犠牲者も許さないとな…！」

『…嫌だな』

十「ボディーチェックをしないなら貴様が旧館に入る事は許さない、だがこのパーティーは強制参加…今の貴様に帰るという選択肢は無い！」

狛「A、僕もやるからさ…頑張ろ？」

…凪斗にそう言われて
しぶしぶ両手を上げて直立すると…
十神君は俺の体を
足元から念入りに調べて上げていった…

十「…危険物は持っていないようだな、いつも持っている医療器具はどうした」

『…モノクマの放送を聞いて慌てて出てきたから持ってきてないんだ、取りに戻ると遅れそうだったからさ』

十「…いいだろう、中に入る事を許可してやる」

狛「痛っ！」

十「何をしている！それに触れるな」

十神君の厳重なボディーチェックを潜り抜け
旧館の奥へ入ろうとしたら
凪斗が足元に置かれていた妙な物体に躓いた
これは…ジュラルミンケース？

十「スーパーで見つけたのだ…1つはボディーチェックで危険物を見つけた際に、それを保管しておく為のケースだ、もう1つのは…いざという時の為の物だ」

『いざっていう時って？』

十「お前が気にする必要はない…ふん、とっくに来ている連中は奥の大広間に集まっている、先に行って待っていろ」

十神君はそう言い終わると
俺達に背中を向けてしまった
これでこの話は終わり…って事だな

十神君は何を警戒してるんだろう…
ボディーチェックまでやるくらいなんだから
彼がここまでするほどの何かがあったんだろう

狛「……」

『じゃあ行こうか』

狛「…うん」