【狛枝凪斗】この薔薇を君に【男主】 (ページ13)

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六十本ページ13

狛枝side

Aったら、部屋にいた時はあんなに慌ててたのに
包帯を巻く事だけは忘れないんだから…
本当に几帳面だよねー

威『暑い…なんであのクマが出てきた時みたいに涼しくならないの…？』

Aはコロシアイなんかよりも
この島の気温の方が気になるみたいだ
今はボクの上着を被せてるけど
いつまた倒れるか分からないから迂闊に離れられないな…

「あ、A、あそこに日向クンがいるよ」

昨日から思ってたけど
日向クンってなんだかずーっとイライラしてるよね
少しは気を抜けばいいのにね

威『おはよう日向君…』

日「……」

「誰もが十神クンみたいに強くなれる訳じゃないよね…何かを乗り越えるとか…そんなの意識した事なんてなかったから…別に逃げたって訳でもないけど…むしろそんな事すら意識しないで、なんとなく生きてきたろうな…それでも、生きてこれたんだろうね…でも、今は違う…あっ、ごめんね、弱音なんか吐いちゃってさ…』

日「いや、わかる…俺だってそうだからな」

「…でも、ボクは日向クンと話してて、改めて確信したよ、1人じゃなんともならないからこそ、ボクらは助け合わないといけないと思うんだ、それに…強くならなきゃいけないと思うんだ、これはボクらが希望を掴む為の一種の試練なんだよ…」

日「あ、あぁ…そうかもしれないな…」

「じゃあ、ボク達は先にレストランに行ってるね」

威『じゃあまた後でね、日向君』