六本 ページ7
威榧side
？「どうやってここに来たのか誰も覚えてないなんて…って頭悪そうって何！？」
彼女は凄い怒ってて慰めても聞いてくれなさそうだ…
彼は、もうわざと怒らせるような事言ってるな…
？「この学園に足を踏み入れた途端に妙な眩暈に襲われ、訳も分からずこの教室にいる…ここに至るまでに俺が経験した事の全てだ」
どうやらここにいる皆も同じような経験をしたらしい
てっきり俺は動きすぎたせいで
体調を崩しただけかと思ってたけど
さっきのは彼の言う妙な眩暈なんだろうか
？「えっ！？あの眩暈って僕だけじゃないの？」
静かに話を聞いていた優しそうな彼が声を上げた
？「でも、皆揃って眩暈なんて変だよー！」
皆が眩暈で倒れて、ここに集められた…
…確かに、出来過ぎだな…
狛「ねぇA、ここにいる全員に眩暈を起こさせるのは可能なの？」
「…出来なくは…ない」
眩暈を起こす方法はある
でも…それを皆がやったとは考えにくい
熱中症で倒れる事もあるけど、症状は人それぞれだし
今日はそんなに暑くないし、皆が普通に学園に来たのなら
「普通に考えると…原因が分からない…」
？「や、やっぱり…そうですよねぇ」
いくら考えても偶然眩暈が起きた理由がわからない
？「では、偶然ではないという事だな」
彼曰くこの妙な現象の裏には
“何からの思惑”が動いているらしい
……何らかの思惑…？
なんだか…おかしな流れになってる…ような気がする
？「墳ッ！何を気にしてるのかは知らんがその程度は大したこと問題ではないのぉ…」
態度の大きい彼よりも二回り程大きい彼が言うには
どうしてここに集まったのかより
どうしてここから出られないかの方が問題だという
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作者名：コヒ・ミルキー | 作成日時：2023年11月11日 3時
