【狛枝凪斗】この花を君に【男主】 (ページ43)

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四十二本ページ43

日向side

この島には危険なんてない…
この島では絶望的な事なんて起こらない…

本当に…そうなのか？
もし、そうだとしたら…
間違ってるのは…俺の方なのか？

十「…フン」

威『…十神君は泳がないの？』

十「泳ぐ訳がないだろう、だが、妙な仲間意識を持つのはやめろよ、俺とお前とでは事情が違う」

「…事情が違う？」

十「お前は単なる臆病で、この状況を受け入れる事ができないだけだろう？」

「お、臆病…って！」

威『ダメだよ十神君...そんな言い方…』

十「黙れ…あのウサミという物体はウソを言っていない…お前も薄々は感付いている筈だぞ？」

「だ、だったら…十神はどうして泳がないんだよ？」

十「海水が苦手なだけだ、しょっぱいからな」

威張って言う事かよ…
まるっきり子供の言い訳レベルだろ…それ

「…なぁ、なんで威榧は泳がないんだ？」

威『え？さっき言ったでしょ？何かあってもすぐ対処できるようにって…それに俺運動は苦手なんだ……日向君…警戒心が強いのは悪い事じゃないよ、無鉄砲に突っ込んでいくよりそっちの方がいい』

これは…慰めてくれているのか

日「あぁ、ありがとう威榧」

威『それにしても、ずっとここにいるのは日向君にとっては退屈でしょ？皆になんで泳がないのか聞いて回ろうよ』

「さっきまでの自己紹介巡りみたいだな…」