二十三本 ページ24
日向side
威榧は狛枝から降りて
自分に被せられていた上着を渡していた
「威榧...お前、綺麗な顔してるんだな」
あの教室にいた時
威榧は俺の前にいたから顔は見えなかったし
また俺の前に来た時は上着で顔が隠れてた
今やっと威榧の顔が見れた
藤色の髪と髪の光が反射して輝く青色の眼
白い肌がそれを際立たせているように見えた
威『えっ...あ、ありがとう』
狛「本当綺麗だよねー、前髪で隠してるのがもったいないくらいだよ」
顔にも包帯を巻いているのが気になったけど
今は言わないでおこう
？「あー、アンタらって砂浜で頭抱えてうずくまってた人達でしょー」
「あ、あぁ...そうだけど...」
威榧は怖がって狛枝の後ろに隠れた
？「あのさぁ...男なんだからもっとしっかりしてよね、こういう時に女子を守るのが男子の役目でしょ？」
「そ、そうだな...」
？「で、私の自己紹介でしょ？まだだったもんね？」
小「えーっと...私の名前は小泉真昼だよ、ま、これから色々よろしくね」
狛「小泉さんは“超高校級の写真家”って呼ばれる将来を有望されているカメラマンなんだよ、ボクは写真に詳しくないからわからないけど、色んな賞をたくさん受賞してる若手写真家らしいよ、その中でも...特に人物写真が得意らしいね」
小「でも、ちょっとホッとしたかも、アンタ達はまともみたいだもんね」
「ん？まともって？」
小「だってさ、なんだか変なヤツばっかりじゃん、天才だか超高校級だか知らないけどさ...さっさと仲良くなってこの島から出たいのに、上手くやっていけるか不安だったんだよね」
「この島から出るって...なんだ！？」
小「あれ、知らないの？あのウサミってヌイグルミが言ってたじゃん、仲良くなると手に入る“希望のカケラ”を、すべて集め終わるとこのふざけた修学旅行はお終い、みんな揃ってこの島から帰れる...ってさ」
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作者名：コヒ・ミルキー | 作成日時：2023年11月11日 3時
