十五本 ページ16
日向side
狛「じゃあ、さっそく出発しようか」
「……………」
でも…本当にこれでいいのか…？
こんな異常事態に巻き込まれてる割には
なんだか、のんびりもしたムードのような…
この南国の陽気のせいか？
それとも…あのウサミってヤツのせいなのか？
狛「どうしたの日向クン？早くいこうよ」
「あ、あぁ…わかったよ」
どちらにしても…
まだ悪夢かどうかも分からない悪夢なんて…
まったく、どんな悪夢だよ…
狛「あ、そうだ日向クンちょっと待ってて」
そう言うと狛枝は
少し離れた場所にある大きなヤシの木に駆け寄った
ここからだとよく見えないけど
狛枝は木の影にいる誰かと話しているようだ
そして数分経って狛枝は
さっきまで話していたらしい誰かを背負って来た
上着を被せられてるから顔は見えないけど
ところどころ包帯を巻いている事はわかった
「こいつは…？」
狛「キミにとっては最初の自己紹介だね、この子は威榧A、超高校級の医者なんだよ、手当も正確で素早いから何かあったら頼るといいよ」
「なんで狛枝はこいつを背負ってるんだ？」
狛「Aは酷い熱中症になって歩けないんだ、だから休める所まで連れていこうと思ってね」
確かにここは暑いし、こいつは肌が白いから
あまり外に出るタイプではないんだろう
狛「あ、それで島の探索についてなんだけど、その電子生徒手帳の中に、“この島の地図”が内蔵されているみたいなんだ、きっと、これを使えば、簡単に皆を探せるはずだよ」
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作者名：コヒ・ミルキー | 作成日時：2023年11月11日 3時
