【狛枝凪斗】不幸中の幸い【男主】 (ページ6)

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五本ページ6

威榧side

朝の授業が終わって今はお昼
教室の皆は楽しそうに弁当を広げている
突然凪斗に誘われた俺は弁当なんて持ってなくて
授業が始まるまで一眠りしようと思ったけど
目は冴えてるから眠れない

ーあの…ー

叔母さんに何も連絡してないし
早く帰ってきたら心配させちゃうな

狛「A、呼ばれてるよ」

凪斗に肩を叩かれてボーッとした意識がはっきりしてくる
そして目の前に女の子がいるのに気がついた

狛「紹介するね、学級委員長の七海千秋さん」

七「よろしく…ね？」

狛「ボクの友達の威榧A」

『よ、よろしく…』

………

…気まずいな
凪斗はニコニコしてるだけで何も言わないし…

…？そういえばこの子どっかで見たような
さっきの怖そうな二人も…

七「私ね、ずっと威榧君と話してみたかったの」

微笑みながら話す彼女はとてもいい子そうで
学級委員長に選ばれたのはこれが理由かと思った

『…どうして？』

七海さんは俺が言葉を返したのがとても嬉しそうだった

七「ずっと、あの時のお礼が言いたくて…入学式の」

『入学式？』

必死に記憶を遡っているけど
七海さんと会った日の事は思い出せない
入学式の日は式には出なきゃって気持ちが強かったし
周りの人が怖くて前向いて歩けなかったし…

『凪斗、何か知ってる？』

狛「うーん…」

狛「あ、そういえばA、あの日凄い怪我してたよね」

『あー、そういえば』

確かに…なんでだっけ
うーん、なにか思い出せそうなんだけどな〜
七海さんを見た記憶は……ある気がするんだけど