どんな僕らも (ページ14)

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部活勧誘４・M ページ14

扉を開けたら
案の定そこには誰もいない

…ように見えた

N｢誰もいないじゃん｣

和もそう見えたみたいで、部室をキョロキョロ見回していた

M｢ほら、あれ｣

俺が指したのは部屋の端のソファ
青い大きなそのソファは、座るためのはずなのになぜか壁の方を向いてる

N｢人がいるようには見えないよ？｣

M｢それが、いるんだよなー…｣

和と一緒にそのソファに近づくと、
はっきりと人の寝息が聞こえてきた

ソファを覗くと
これまた青い毛布の縦長い塊が、もぞもぞと動き出した

？｢んーーーー……｣

M｢リーダー？新入部員連れてきたよ、起きろー｣

まだ髪の毛1本出さないその塊を
ちょっと、強めに揺すってみた

？｢……いたい…｣

そんな強くしてないつもりなんだけど、早めに目が覚めてくれたとこ見ると
案外、楽しみにしてたのかもしれない

いつもは俺かもう1人の先輩の、別の部活が終わって帰ろうって時に起こすから
久々にこんな時間に起こされたであろうその人は、ちょっと不機嫌そうな顔だった

でも、真っ先に和を見て

いつものふにゃふにゃの笑顔になった

？｢俺は大野智
二宮くん、だっけ？ニノでいいよね～！

よろしくー｣