第九話 違和感 ページ10
夜。私は執事さん達と夜ご飯を食べた。
黙食ではなく、お話をしながら楽しく食べていた。
執事「Aお嬢様。最近お元気がありませんね。どうしましたか?」
「別に……。」
家政婦「最近やけにお花を気にしているように見えますが…。」
「お花……。私の家、何でこんなに植えてるんだろうね。」
家政婦「それは、御主人様が奥様にお花を差し上げていらっしゃるからですよ。」
執事「だから、この国では男性が女性に愛を伝えるためにお花を渡すのが暗黙のルールとなっているのですよ。」
知らなかった…。だから書斎のステンドグラスはお花だったりしたのか…。
生まれてきてもう何年もしているのに、何もわかってなかったな…。
私はそんなルールを破りたかった。
ご飯を食べ終わっても、私の頭の中は煩悩にまみれていた。
親が今頃夜を楽しんでいることと
それからもう一つ。
フェリシアーノに会いたい。
一人っ子だった私は彼と出会うまで寂しいという思いがなかった。
彼と出会ってから淋しさを学んだ気がした。
今、とても淋しい。
そんな寂しさを埋めるため、今日も手紙を書くことにした。
『フェリシアーノ。昨日フェリが言った通り、私も淋しくなっちゃった。
後、お花が嫌いになりそうなの。
花言葉を沢山知っているお父さまだから、最近食事時にテーブルの上に置かれている花の意味とかがありそうで…。
フェリシアーノはどう?
私と同じ気持ちだったらいいな…。
いつ会えるんだろうね、私達。』
また誰にも見つからないように手紙を送った。
送った後、ものすごい孤独感に苛まれた。
それとは裏腹に、今頃両親が
一夜の夢を結び、安心しているのが腹立たしく思った。
「フェリシアーノは兄がいるから……寂しくないのかな…」
暗い街にぼそっと呟き眠りに落ちた。
遠距離2日目の朝、また家政婦さんから手紙を受け取った。
「ふふ…嬉しいなぁ…」
早速開封した。
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ささみのクシャミ(プロフ) - ありがとうございます!応援、とても嬉しいです…。 (9月21日 22時) (レス) id: ebbfe69b10 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてち(プロフ) - うわああ!とてもドキドキキュンキュンしました...!お話が面白いうえに読みやすくて大好きです!北伊の小説ありがとうございます😭これからも応援してます! (9月16日 21時) (レス) @page5 id: b72c422986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ささみのクシャミ | 作者ホームページ:http://sasaminokusyami
作成日時:2023年9月14日 22時