もしも....なお話6

そうかー ページ30

試合が始まったのだけど……
今の状態がどう流れているのかが分からない…

「？？？？
この状態って…どんな感じなの？」

コソッと黄瀬君に聞いてみると

「…今の状態は…」と、
黄瀬君の先輩の笠松さんが試合を眺めたまま解説をしてくれた

その解説を聞きながら
「黒君…みんな…頑張って」と祈るように声を飛ばす
二階席からは届かないだろうけど…

そして、一点入れては一点入れられる
それをハラハラと眺めるしかない私

黄瀬君と笠松さんは違う視点で見ているみたい…
真剣に試合を見つめながら、色々と話し合ってる

そっか、選手の動きとか見ているんだ

二人の会話を聞きながら試合を見る
うんうんと頷いて
黄瀬君と笠松さんの方を向き

「皆の動きって、二人から見てどんな感じなんですか？」
と質問してみると
「え？あー、あの緑間って奴は論外として
誠凛とは一度やってるから…」
と、色々動きとか感想を教えてくれる笠松さん

「笠松さんは説明上手ですね、私殆どわからなくて」
「いや、別にそんな難しい事は言ってないし」

黄瀬君も笠松さんの方を向いて

「……先輩が普通に会話してるっス…」
って言うから

「え？」
「え？普通に会話しないの？」
笠松さんと私に見つめられる黄瀬君

すると、口を尖らせて
「なんでもないっスよぉー」と
前を向いたまま呟いた

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