時の流れって凄い ページ48
□過去編終了!
「それに…」
レインくんはそう一言だけ呟くと、手ぶらだった私の腕を自身の方へ引っ張る。脳がそれを理解する間もなく私はレインくんの腕の中にすっぽり収まった
……勢いが良かったせいで鼻がレインくんに衝突して地味に痛い
「アンタが元気無いとこっちまで傷つくんでやめてください」
また敬語だ……。頭では冷静にそんな事しか思っていなかったのに、腕が自然とレインくんの方へ伸びていく。
『(あれ?)』
触れたレインくんの身体は私なんかよりも大きくなっている事に気づいた
いや、背が高くなっただけじゃない、心も強くなっていたんだと私は今更だがこの温かみで気付かされたのだ
少し前まで私の方が大きかったし、引っ張っていたのに…
時の流れって凄い
「…お前小さくなったか?」
失礼な
どうやらレインくんも同じような事を考えていたらしい。今すぐに蹴り飛ばしてやりたいところだが、滅多に甘えたがらないレインくんの貴重な甘えだ、無下には出来ない
『私が縮んだんじゃなくてレインくんが大きくなったんだよ。全く、生意気なクソガキがもうこんな大人になって…』
怒ったような口調で私がそう返すと、レインくんは何故か嬉しそうに「そうか」とだけ溢す。うん、何故
矢張り此奴の感情の起伏が分からない……
「ならもう、ガキだなんて呼べねぇな」
レインくんにしては比較的柔らかい表情(失礼)でそんな事を言うので、私はまた理解が追いつかずポカンとしてしまう
ガキとは呼べない……う〜ん。でも私からしたらレインくんは"森でいつの間にか自分も迷子になっていた愛想の無い子供"なのだが……
だって昔からの付き合いだし。親にとって子は永遠に子供、姉にとって弟は弟!みたいな感じだ。
だが、そんな話を嬉しそうな雰囲気を醸し出しているレインくんに言えるはずもなく。レインくんってさ、表情筋死んでんのに雰囲気で感情が分かるってなに
『!』
待って、今気付いたんだけどこれ。レインくんがこんな成長してるなら、その同い年であるワースくんも成長してるって事!?嘘だろ……
急激に脳内を走る衝撃にビビッときていると、なにやら上の__レインくんの方からドス黒い雰囲気を感じる。反射的にレインくんを見上げれば……
ひぇっ
「他の男の事考えてただろ…」
『野生の勘!?』
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あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» 有難うございます、此方こそずっと会話できたらなと思ってます。これから宜しくお願いいたします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - あやなみ。さん» こちらこそよろしくお願いします!お話出来る人がいて嬉しいです!ボードも作ってくださりありがとうございます! (3月17日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» わぁ!よかったです!あのそこで会話しましょう!ボード返事とかもお待ちしています、これから宜しくお願いします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - あやなみ。さん» 本当だ!来てました!ありがとうございます〜沢山話しましょ! (3月17日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» あのきぬ田さんのボードに返事もう送っておりますのでそこで会話しましょう。通知とか来てると思うのでご確認お願いします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きぬ田 | 作成日時:2024年1月28日 22時